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秋に向けて再出発する


東京六大学野球 2017〜春〜  (30)リーグ戦後インタビュー 善波達也監督  

 壁を越えられなかった。開幕4連勝するも、そこから3カード連続で勝ち点を落とした。負の流れを断ち切れず2005年以来12年ぶりの5位。得点力不足やミスの多さだけではなく、生活面での甘さなど「野球以前の問題」と口にした選手が多くいた。秋に向けてチームの課題は山積みだ。
 善波達也監督にとっては就任以来ワーストとなる5位。今季は悔しいシーズンに終わったが、過去9回の秋季リーグ戦で5度の優勝に導くなど「秋に強い明大」を作り上げてきた。再び頂点に返り咲くために今、善波監督は何を思うのか。心境を語っていただいた。(この取材は6月8日に行われたものです)

――今季を振り返っていかがでしょうか
チームの「ベース」というものができていなかったなあという感じだね…。うまくいかなかったことは今後改善していかないといけないんだけど、選手がそれを理解してやってくれるかどうかだね。理解してやってもらわないといけないんだけど。

――2005年以来の5位でした
優勝できないなら2位も5位も一緒だと思ってやっているので、5位ってことよりも優勝できなかったってことが大きい。優勝のチャンスもあったけど、一つの壁に当たって一度ガタガタって崩れるとその壁を越えていけないチームなんだよ、今のところは。

――監督自身が痛感したものもあるのでしょうか
それもあると思います。悩むというか、5位になることも初めてだし、順位が低ければ低いほどできなかったことが多いということかもしれない。「ここを勝てば」とか「ここを乗り切れば優勝」っていうところもあったわけで、そこを一つずつつぶしていくことが必要かな。野球以外の部分もそうだし、野球の中にも得点力が上がらなかったり、ピッチャーがここ一番を抑えればという場面で抑えられなかったりとか、全てだね。

――チーム防御率は2位でしたが、投手陣の中心となった齊藤大将投手(政経4=桐蔭学園)と森下暢仁投手(政経2=大分商)の活躍はいかがでしたか
齊藤は良いところと悪いところの差が大きすぎる。森下はだいぶ能力出し始めたかなというのはあるんだけど、これから本当に勝ち抜けるピッチャーにならないといけない。

――バッテリーとしては入江大生投手(政経1=作新学院)や清水風馬捕手(商1=常総学院)など下級生の起用も見られました
思い切って使ったという感覚はない。上の学年が足らないから使うことになったので上級生に足らない部分が多かったということです。

――チーム打率はリーグ5位でした
打線で負けたというか、全体だね(笑)。(特に内野手は固定できなかったが)固定できなくても試合で力を出して勝てればそれはそれでいいんだけど。できれば上の学年できちっと戦えればいいんだけど、春はそれができなかった。

――選手たちは「野球以前」ということを口にしていましたが、具体的にはどのようなことでしょうか
それは日々の中でいろいろあるけど特に『これが』ということではないです。例年もそういういうことはあるけど、選手たちには高いレベルになってもらいたいので常にそういうことは言っている。(選手には厳しいことも言った?)厳しいことはまだそんなに言ってないかな。こっちから言うだけでは野球の進歩もないし、社会に出てからも通用しないと思うので。

――ご自身が考える「人間力野球」とは
選手は学生とはいえ社会の一員だから。大学を卒業して、会社に入ってからもあいつがどうだこうだって指摘されないような人間になって明大野球部を出てっていてほしいからね。そういう思いで日々一緒に生活している。何かを指摘するときは「それは社会じゃ通用しないだろ」というようなこと。例えば、会社に入ってから営業の成績を上げることにしても精一杯やって物事を改善していかないといけないでしょ。全部ずっとうまくいっていることなんてありえないから。人間力というのは「うまくいかないって時にどうするか」。まさに今だと思うんだけどね。そこは問われるところだよね。物事を素直に受け入れられるのか、それとも突っ張ってしまうのか、それができるのとできないのとで人生を大きく左右するところだと思う。自分の主張するところと、先輩方やOBや周りの人の言うことをうまくミックスして物事を考えて行動しないといけない。(今は選手を突き放して考えさせる時期?)一回そうしないとね。それが自分の与えられた仕事だと思うので。

――秋に向けての一番の課題は
まず、キャッチャーをきちっとしないと。キャッチャーに責任感がないという感じが見受けられる。まさにそれは『野球だけやっていれば身につくこと』ではない。普段の生活は、いろいろな判断や選択の連続だから、それをどっちの道に進むとか、なぜこっちの道に進むのだとか。理由は安全だからだとか、近いからだとか。その時に何を理由に何を選択していくかということの連続のはず。うちのキャッチャーはそういう訓練からやらないと。もちろん他の選手もそう。「正解」とか「ベスト」ばかりではなくてもベターな道を選び続ける、そういう訓練をやらないといけない気がするよね。(リーグ戦ではバッテリーミスが多発しました)多かった。多すぎるね。六大学野球は有料試合だから、お金を払って応援してくれたり観戦してもらったりしている。その中で「本当に我々がやっている野球、その価値あるの?」っていう試合や場面が何度もあった。

――リーグ戦での収穫は
少ないけどね(笑)。もちろん、ここでいろいろな子がプレーしているので、全てが収穫なんだろうけど。いい面も収穫だし、悪い面も収穫だと思います。改善するところは改善して、マイナーチェンジの連続でいいと思う。あるいはフルモデルチェンジ的に取り組みをガラッと変えないといけないケースもあるんだろうけど。もっと「自分たち」や「自分」が変わることを恐れないでやっていってほしいなと思います。秋の優勝を目指していく中では4年生というより下の世代に力をつけさせるのが秋の勝ちに近いかなという感覚がある。本当はそうは言いたくないんだけど。

――主軸に起用した逢澤崚介外野手(文3=関西)、越智達矢外野手(営3=丹原)の活躍は
その辺をより鍛えていく方が、秋に向けて早道だという感じかな。まだ二人とも物足りないところが多くて発展途上だけど、越智は野球の考え方とか技術面でいろいろなことにトライしてより高い物を求めていく姿勢ができている。(渡辺佳明内野手(政経3=横浜)は)あいつももっと体づくりをしっかりやって体のベースを作っていかないと、大きく伸びなくなってしまう感じがするので、体づくりからやるべきだね。

――フレッシュリーグでの収穫もあったかと思います
うん、あった。雰囲気は少し違うけど同じ神宮の舞台で数多くプレーができるというのは、出場した選手やそこを目指す選手にとってはありがたいことだと思う。(特に目に留まった選手は)長江(理貴投手・文2=帯広緑陽)は2回完投勝利をしたし、接戦を経験して勝てたことで良かったんじゃないかな。彼はリーグ戦につながった感じする。それを受けていた橋本(大征捕手・総合2=佼成学園)なんかも、リーグ戦に出ていたキャッチャーより落ち着いて見えたりしていた。他にも材料はあったけど、そこは特に目についたかな。

――今季の六大学は混戦でした。秋の優勝も見えなくはないのでは
やっぱり優勝の近道はバッテリーが失点を減らすことだということは変わらない。大学選手権を見ていても得点力はピッチャーがうまくいかないところを助ける力があればいいと思うよ。

――侍ジャパン大学日本代表に明大から4人の選手が選出されました
いろいろな関係者で代表選手を選んでいるんだけど、その期待に応えてほしい。我々がそれで選んだ以上、勝たないとね。あっち選べばとか、こっち選べばとか言われることはつきものですけど(笑)。選んだ選手でとにかく勝つことを成し遂げないといけないです。明大の4人はその中の一人なので責任感を持って役割を全うしてほしい。

――竹村春樹内野手(政経4=浦和学院)が大学日本代表主将に任命されました
周りの人たちが『いいんじゃないの』って言うので竹村が主将になったんだけど、主将もまた違う役割があるから『竹村で本当に良かったね』と言われるようにやってほしい。

――最後に、秋に向けて今後選手たちに求めることは何でしょうか
練習も試合もそうだけど、一つ一つのプレーの意味を考えて、その一つのプレーがとても大事なんだと思いながらプレーしてほしいね。体づくりに関しても、ただ何本走るとか何回動作を繰り返すとかではなくて、そこにどういう意味があって何を鍛えているのかとかを考える。プレーのどういった部分につながるのかをよく理解して練習してもらいたいし、そうしていかなければならないと思います。

――ありがとうございました

[星川裕也]


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