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ラストシーズンへ向け、全てを尽くすつもりだ


東京六大学野球 2017〜春〜  (35)リーグ戦後インタビュー 中野速人主将  

 壁を越えられなかった。開幕4連勝するも、そこから3カード連続で勝ち点を落とした。負の流れを断ち切れず2005年以来12年ぶりの5位。得点力不足やミスの多さだけではなく、生活面での甘さなど「野球以前の問題」と口にした選手が多くいた。秋に向けてチームの課題は山積みだ。
 背中の「10」は重くのしかかった。チームの司令塔として1シーズンを戦い抜いた中野速人主将(法4=桐光学園)。法大戦での連敗から始まったチームの悪循環を止めることはできず、結果は悔しい5位。「優勝にふさわしいチームではなかったということ」。グラウンド内外で多くの課題が見つかった今季、人一倍の覚悟でチーム再建を図っている。(この取材は6月10日に行われたものです)

――12年ぶりの5位に終わりました
最後の最後まで優勝の可能性はうちにも残っていましたし、実力の差はやってみての通りで本当にどのチームも五分五分だと思います。口で言うのは簡単ですが、実力よりかは私生活とか練習態度とかそういうところから、明治の今までやってきたことをしっかりやろうというチームだったので、そういうところが詰め切れてなかったスキがあったのかなと思います。

――生活面での割合は大きいのでしょうか
負けたからいろいろこうやって言えるんですけど、勝負はこの一球がどっちに転がるかというそのぐらいの差しかなかったと思います。そこは実力だけじゃなくて、運やいろんな流れとかもあるので、実力よりも今回はそういうところができてなかったのが目に付きました。実力も去年に比べたら、柳さん(裕也選手・平29政経卒=現中日ドラゴンズ)、星さん(知弥選手・平29政経卒=現東京ヤクルトスワローズ)、佐野さん(恵太選手・平29商卒=現横浜DeNAベイスターズ)のようなプロに行った選手たちもたくさん抜けてもちろん落ちました。でもそれは他大学も同じで、落ちた分をどこでカバーしなきゃいけないのかというと、私生活での取り組みで去年以上に詰める必要がありました。チーム力は人間力を高めた上で向上しますし、そういうところで周りのチームに上回ることができなかったのが一番の敗因だと思っています。

――開幕4連勝から4連敗
紙一重の試合ばっかりだったんですけど、実力不足もそうですし、勝負強さ勝負どころで打てなかったというのが今回の敗因です。ゲームに関してはここで打っておけば、守っておけばというところで全部相手にいい方向にいってしまったという感じです。

――一番大きかったと感じる試合は
4連勝したあとの法政戦です。初めに1点取られて、そのあと1点取り返して、このままいければというところで齊藤(大将投手・政経4=桐蔭学園)がワイルドピッチで負けた試合。あそこで負けちゃったがために、負けの連鎖がスタートしたかなという感じでした。(記録にならないミスも目立った)スコアに残らないようなミスがありました。まだまだ足りないところがたくさんあるなと実感しました。

――打線がつながらず、攻撃がなかなか形になりませんでした
スローガンに掲げている継なぐ=Aこれは野球の試合においても本当にその通りで、ホームランを打つような選手がいない分状況に応じたバッティングをしないといけないんですけど、自分を犠牲にしてでも狙ったチームバッティングができていなかったなという感じはしますよね。自分を犠牲にしてつなぐ気持ち、つなぐ心が足りなかったのかなと思います。そこで長打を打てば大量得点になるかもしれないけど、結局そこで打ててないから、点も入らないでその1点で負けるという、そういうところなのかなと思いました。やっぱり意識の問題で使命感というか気持ちが入りすぎていたという状況で冷静な判断ができなかったのもそうですし、自分の活躍をするというよりかは1点をどう取るかというのを考えなきゃいけなかったです。

――苦しんでいる選手は多かった
みんなですね。やっぱり3連覇が懸かっていて、いろんな人からの期待が懸かっていたし、ましては新しく出る選手がたくさんいる中で期待もされるし、結果を残さないとすぐ代えられちゃうし。いろんなプレッシャーと戦っているから、やっぱり一つのミスをひきずって、自分の中で焦ってしまうというのは、選手一人一人にあったんじゃないかなと思います。でもそこを打ち勝てる選手じゃないと大事な場面でも打てる選手になれないですし、選手一人一人の心が弱かったんじゃないかなと思います。

――メンバーも固定ができませんでした
そうですね。それでも毎年そういうチームなので、分かり切ったことなんですけど、ゲーム経験が少ない分より力が入っちゃうというのはありましたよね。竹村(春樹内野手・政経4=浦和学院)もそうだし、佳明(渡辺内野手・政経3=横浜)もそうだし、今までずっと出てる選手も、新しい代になって自分が中心になったという時に気持ちが入りすぎちゃったり、あとはよりマークされすぎたとかで、自分たちの野球をできなかったという感じです。(キャッチャー)今までは絶対的な捕手が存在したので、ピッチャーもそこは投げにくさというかまとまらなさというのはあったかもしれないです。

――投手陣の成績はどのように振り返りますか
投手は比較的には頑張ったと思います。でもさっき言ったスコアに残らない、大事なところでワイルドピッチを投げちゃったりだとか、齊藤もそうだし、入江(大生投手・政経1=作新学院)もそうだし。あと暢仁(森下投手・政経2=大分商)も打たれてほしくないような場面で打たれてしまったから、勝負どころのここっていうところで打たれたり、ミスをしてしまったので、そういう場面で抑えられるピッチャーに秋までにならないとだめですよね。

――投打含めて成長した選手は
自分もう前から一押しの選手は逢澤(崚介外野手・文3=関西)なんですけど、あいつは本当に三拍子そろっているし、今回も打率は上位に食い込んでいるし、さすがだなというのはあります。秋もこの感じで、これ以上にもっと頑張ってもらいたいです。

――戦ってみての今年の他大学の印象はどうでしたか
正直言って、優勝は難しいという感じは戦ってみて全くしなかったです。自分たちの野球ができて、いい流れでできれば間違いなく勝てるというのは確信しました。それをするためにこの期間で自分たちを磨いて、あの大舞台で自分たちのペースで野球ができるように、私生活の取り組みから色々とやっていきたいなと思います。

――特に優勝した立大は
一言で言うと、すごい楽しそうにやっているなという感じがありますよね。自分たちはもともと楽しんでやるようなチームではないですし、どちらかが良いのか悪いかは分かんないですが、今回の立教は勝ったから特にそういう印象が残ります。楽しそうに団結してやってて、自分たちがああいうふうになる必要はないですけど、そういった要素もやっぱり少しは必要かなと思います。心の中で野球を楽しまないと、野球の神様は味方につかないかなという気はしますよね。

――個人的な成績はどう振り返りますか
まず目標にしていたリーグ戦のヒットは達成できて、スタメンでも3試合出れて、自分はすごく下手くそですけど、1年の下積み時代から1個ずつ階段を上り詰めてきたかなという感じです。ただ周りの主将は実力があっての主将ですし、勝負どころで打ったり活躍できるのが主将だと思うので、今季の大事な場面で自分は打てていなかったからそこは悔しいです。もちろん目標は達成しましたけど、一番求められるところで期待に応えられなかったです。この悔しさは秋に生かすしかないのでもっとレベルアップしていきたいなと思います。

――神宮球場でのプレー
正直言うと、自分の中では楽しくできたかなと思いますね、もちろんプレッシャーはあったんですけど、そこは主将の自分ではなく、一選手としてプレーできました。難しいとかではなく、自分はしっかり出せたかなと思います。

――初ヒットは
終わってボール渡されたときに「あ、今日初ヒットだったのか」となりましたね。試合に集中してたので考えている暇はなかったんですけど、3点ビハインドの最終回のノーアウトランナーなしで、ここで打たないといけないという場面で打てたので、素直に嬉しかったです。

――この春で成長できた部分はどのようなところですか
全体的に守れたし、ヒットも打てたけど、今後の課題として勝負どころで打てるような選手にはなりたいなと思います。

――リーグ戦後で特に練習していること
今は自分だけではなくて、もっと体をつくり直そうということでウエイトだったり走り込みを例年にないぐらいにとにかく追いこんでやっています。そういう意味では力強さだったり、体力面で向上して秋に挑もうという感じですね。今は技術よりも、体からもう一回というところです。

――この春で痛感した私生活の取り組みは
やっぱり去年よりも実力が劣っているから、どこでカバーするかっといったらそういうところだと思うんですよ。実力的には他大学と変わらない分、何かで抜けなきゃいけないから。そういうところで詰めて、人間性というのをしっかりすれば運とか流れとかも絶対味方についてくるので徹底していこうという話はしていました。けど、詰め切れてなかったんですよね。周りから見れば「ああできてるね」って思われるかもしれないけど、自分たちの中での基準としては、もっとしっかりできたと思います。当たり前のことを当たり前にできればいいんですよ。でも、当たり前のことを当たり前にできなかった。何か特別にプラスアルファをする必要もないんですけど、本当にこの120人全員で徹底しないといけなくて、ただ120人の中に気の抜けた行動を取るやつもいるから、この結果になってしまったんだと思います。そういうのは組織の難しさというか、自分1人がやっていればいいわけじゃないし、当たり前のことを当たり前にできるちゃんとしたチームにならないといけないです。

――後半戦につれてそういう話題も多くなったのでしょうか
そうですね、完敗といえるような試合はなかったんですよ。全然手が出ませんとかそういうのじゃなくて、実力じゃない部分で負けてる試合が多かったです。

――試合でミスがあった日は寮に帰ってからは
もう勝っても負けても関係なく、くたくたになるまで日が沈むまで打ち込んだり、その日に出た課題の練習をひたすらしています。ミーティングでは次はこういうふうにしていこうというのを話していますよね。

――主将自身が特に言ったことはどんなことでしたか
最後の立教戦の2戦目で結構大差で負けた時は、ある意味チーム全体で気持ちが切れちゃった部分はありました。その時にこれは自分たちの試合だけど、こうしてお客さんがお金を払って応援してくれていたり、応援団もあの炎天下の中で吹奏楽部も学生の人たちも多い中でやっているわけだから、自分たちの試合だけど自分たちで終わらないから、そういう責任感を持って、明治のユニホームを着ている以上はそういう責任感を持ってやるのが当たり前だし、みなさんにがっかりされるようなプレーはしてはいけないし、負けても「あー惜しかった。でもまた次応援するぞ」と言われるようなチームにならないといけないから、実際にあの試合を見ていた人たちは「なんだよ、今日のこの試合は」みたいなふうに思われていたと思います。だからもうそういうのはやめようと、もう本当に誰が見ても応援したくなるような、責任感を持って最後まで全力で勝ちにこだわってやらないといけない、というのもたくさんした話の中の一つです。あとは当たり前のことは当たり前にやるだとか、日本一になるためには、取り組みの面でまず日本一にならないといけないから、グラウンドとか練習風景とか整備の姿とかを見てたら「このチームが本当に日本一のチームなの?」って思われるような動きとか態度を取っていると自分は思っているので、第三者が見たときに「さすがこのチームはまとまってるな、だから優勝できるんだな」と思われるようなチームじゃなきゃ日本一にはなれないよねっていう話はしました。

――4年生同士の連携はどう振り返りますか
就活でいなかった人もすごく多かったので、その分難しかった部分はあるんですけど、4年生は最後の春のシーズンで何もかもに全部最後というのが付くから、それだけやっぱり意気込みというかちゃんとやろうという気持ちはあるんですよね。ただ、それが下級生、チーム全体に浸透してないし、まだまだ4年生自体も甘いところがあるし、言ってしまえば伸びしろはたくさんあると思うんですよ。秋に向けてやらせないことはたくさんあります。

――開幕前に善波監督は「厳しさが足りない」とおっしゃっていました
その通りですね。本当にその通りで、それが今自分がいちばん困っていることです。自分も言える方ではないんですけど、こういう立場になった以上言わないといけないから、監督の期待ほどではないですが言うようにしています。自分の中ではチームに嫌がられるほど、嫌われ役というじゃないですか、もう本当に厳しく「当たり前のことはしっかりやれ」と口うるさく言っているんですけど、やっぱりそれに便乗してくれる人がいないんですよね。自分だけがうるさく言って「なんだよあいつこんな事いいやがって」で終わっちゃっている気がします。だから4年生がそれに続いて「お前ら言われてるんだからしっかりやれよ」って言える厳しさを持たないといけないし、誰かが言ったことに対して4年生は「はい、はい」って聞くんじゃなくて、一緒になって下級生に言っていかないといけないです。ただそこまで言える選手がいないのが現状です。それは監督のおっしゃる通り、だから自分もまとめるのが大変だし、自分からも同期には厳しく言ってくれとお願いしてるし、そこは今後の4年生の課題かなと思います。自分としてもそうしてもらわないと、このままじゃだめだなと思うし、そういうところから直していきたいなと思っています。4年生はチームをまとめる立場だから、何かを言われて「はい、わかりました」じゃなくて、何かを言われたらそれを自分の言葉として「お前らこれやれ、あれやれ」と、そうすれば4年生みんながチームの中心の存在になってまとめていけると思います。今は自分がいて他の選手という感じで、自分が何か言ってみんなうなずくだけで、だから浸透しないし、まとまりがないし、そういった意味では監督がおっしゃるような厳しく言える選手がたくさん出てきてほしいと思います。

――そういった面で昨年までとの違いは感じていますか
はっきり言ってこれは自分の力不足なんです。柳さんっていう絶対的エースで、キャプテンで、実力的にもまとめるキャプテンとしてもレベルが高かったです。あの人が言えばもうみんな付いていくし、ちゃんとやるし、だから自分なんかは柳さんと比べたら、完全に劣るんですよ。それはもう自分が一番承知しているし、理解してるけど、だからこそ副主将や他の同期の力を借りないといけないんです。今までの明治のカラーとしては、柳さんも坂本誠志郎さん(平28文卒・現阪神タイガース)もそうだし、あの人たちが何か言ったら「ああ、やらなきゃ」ってついていくようなキャプテンで。でも今年はそうじゃないです。今の感じだと全部キャプテン任せのチームのままだから、そこはやっぱりチームで変えていかないといけないですよね。そこは下級生に求めても仕方ないので、4年生でやっていくしかないと思っています。

――現状はそこで見えてきている部分はありますか
前よりもだいぶよくなったとは思います。リーグ戦終わった後の自分は結構落ち込んだりして、精神的なダメージが大きくて、その中で自分抜きの4年生だけでのミーティングをしてくれたみたいで。中野だけに任せないで、俺らがもっとやっていこうみたいなミーティングを自分らで開いて話してくれたみたいなので、そういう意味では一人一人の意識は、この負けをきっかけに、ちょっとずつですけど芽生えてきてくれたのかなとは思います。ただ芽生えただけじゃダメですし、それを実行しないといけないので、実行できるかどうかは今後ですね。

――チーム全体で人間力野球の意味も問われてきます
それができないと技術も向上しないです。まずは人間として当たり前のことをして、それプラスアルファ野球があって技術の向上があると考えているので、そこからやっていきたいですね。そこは全員でやらないといけないです。

――優勝にふさわしいチーム
自分はそれが一番大事だと思っています。端から見て「こういうチームだから優勝できるんだな」と思われるようなチームじゃないといけないし、現に勝てないと思うし、勝ったとしても「ええ、こんなチームが優勝したの?」と思われたら嫌ですし、意味ないので。こういう結果になった以上、この結果を次に生かしていかないといけないです。負けた悔しさをプラスにして秋に向けて頑張りたいなと思います。

――主将としてはどうラストシーズンに臨んでいきますか
やっぱり自分の中で厳しくという話をしましたけど、監督の求めているぐらいではないですし、もっと監督に認められるぐらい、毒を吐くくらいにならないといけないです。自分の中で厳しくすることは優しさだと思うので。やっぱり優しくするのは簡単なんですよ、上下関係もなくなりますし、許されるんだって下級生も思い込んじゃうし。それってその場ではいいかもしれないけど、社会に出たら何も通用しないし、その人のためにならないんですよ。だから、特にあいさつとか返事とかマナーとかそういう当たり前のことは厳しくとことん口うるさく常識を教えてあげないといけないです。「うるさいな」と思われるかもしれないけど、それがやっぱりその人のためになるわけだから。絶対プラスになると思うので、自分はそういうところでもっと厳しく詰めていきます。これはもう本当に自分はラストシーズンで、これが終わったら野球は引退するので、それまでに下級生にはしっかり染み込ませなきゃいけないです。それが自分の使命だと思っていますし、何かを残さないといけないので。今こういうチーム状況なので、自分らがしっかり立て直してから次の代にバトンタッチしてつなげていきたいと思います。

――最後に秋に向けての意気込みをお願いします
もう次が本当にラストシーズンで、自分は野球はこの大学で辞めるので。この野球の集大成を次の秋に出してリーグ戦優勝、日本一をつかみたいです。みんなで勝ちたいなと思います。

――ありがとうございました

 ◆中野速人 (なかの・はやと) 法4 桐光学園高 164cm・72kg 内野手 右投左打


中野 今季・通算成績
試合打数安打二塁打三塁打本塁打打点盗塁犠打四死球打率
今季
.222
通算
10
10
.200





[土屋あいり]


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