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躍進を続ける松元が、ついに世界選手権の舞台へ上がる

水泳部  (競泳部門)世界選手権、ユニバーシアード直前インタビュー(2) 松元克央

 世界へ3人の選手が羽ばたく。7月15〜22日には世界選手権OWS(オープンウォータースイミング)がハンガリーのバラトフレッドで、7月23〜30日には世界選手権がハンガリーのブタベストにて、そして8月23〜28日に全世界の学生が集まる大会・ユニバーシアードが台湾の台北で開幕する。

 今年は世界選手権OWSに新倉みなみ(理工2=東京立正)が、世界選手権には松元克央(政経3=千葉商科大付)が出場権を獲得。ユニバーシアード代表には新倉、松元に加え、仲家槙吾(政経3=八王子)が選出された。
 今回、新倉、松元には主に世界選手権、仲家にはユニバーシアードについて意気込みを語ってもらった。ここでは全3回にわたって紹介する。
 松元は競泳の200m自由形、400mフリーリレー、800mフリーリレーで世界選手権に出場する。6月10、11日にフリーリレーのメンバー選考会を兼ねて行われた和歌山県選手権。松元は100mで49秒44、200mで1分46秒75とどちらもトップのタイムをたたき出し、リレーメンバーに選出された。200mでは大幅に自己記録を更新した同大会の結果を受け、個人種目にも内定。初の世界選手権は、計3種目に出場することとなった。(この取材は6月21日に行われたものです。)

――まずは世界選手権への切符をつかんだ率直な感想を聞かせてください
 今回は日本選手権で3番だったこともあって、周りには(世界選手権に)行って当たり前なんじゃないかと思われていて、そのプレッシャーに打ち勝てて良かったという安心感が強いです。

――プレッシャーという言葉は今まであまり話されてこなかったと思います
 やっぱり元々は代表入っていたわけでもなくて、入ったらすごいという立場だったので、プレッシャーはなかったですね。でも今回は代表に入って当たり前みたいなところがあったので、かなりプレッシャーになっていました。でもこれからは毎回代表に入っていきたいので、プレッシャーとの戦いにもなってくるかなと思います。

――両親からの期待もありましたか
 世界水泳には絶対出たいと言っていたので、それなりに期待もしてくれていたと思います。やっぱり誰よりも良い報告したいですし、家族のために行きたかったと言っても過言ではないので、その分親も喜んでくれたと思います。

――和歌山県選手権で泳ぎの調子はいかがでしたか
 それが全然調子が良くなくて(笑)本当に不安だらけでした。そこにのしかかるプレッシャーもあって自信もなくて、これは本当に代表大丈夫なのかとかそれぐらい調子は悪かったです。でも自分で驚くくらいタイムが出ちゃいましたね。

――その中でも200m決勝では1分46秒75で今年度日本最速でした
 そうなんですよね(笑)。でも本当にコースが良かったと思います。隣が小堀さん(ミズノ)と江原さん(自衛隊)で、小堀さんは調子良くないと聞いていて。6人いたので、2人落ちるわけじゃないですか。要するに2人に勝てばいいわけで、小堀さんに勝てればいけると思っていたんですよ。それで小堀さんに負けないように最後50mターンしてペース上げるぞってなった時に、意外と江原さんが近づいてきて、隣の2人に勝てば100%だと思ってめちゃくちゃ上げました。それでタイムみたら同着で、えっ46秒って感じでしたね(笑)。いつかはと目標にしていたタイムでしたけど、まさか和歌山で出せるとは思ってなかったですね(笑)。やっぱり競っていたからこそ出せたタイムだったと思います。

――100mも1位通過でした
 100は、まあ200の後だったので良かったです。調子悪いと思っていた中で200のベストが出たので、じゃあもう100はいけるなという安心感もありました。今回は環境にも順番にも恵まれていましたね。

――練習の中で今までと違った感覚というものはありましたか
 あんまり良い意味で違った感覚というのはなかったですね。練習も本当にタイムも悪くて、試合前にレース水着で泳いだりするんですけど、それでも選手権よりタイムが良くなかったです。感覚っていう面でも選手権より良い部分はほとんどなかったですね。本番ギリギリまで調子が悪かったので。でも諦めるわけにもいかないので、今までやってきたことや、本当に自分信じて泳ぎました。

――気持ちの部分が大きかったですか
 気持ちの部分はかなり大きかったですね。トレーナーの杉本さんにお世話になった部分も大きいです。調子悪いことを説明した時にどこが悪いとか言ってくれて、その協力があったからこそだと思います。

――1番つらかった時期はいつですか
 和歌山選手権の前ですね。調子が悪くて、なんでこんなに悪くなるんだろうとか思ったりして。すごく考えたんですけど直ることもなくて、大事な試合の前で調子が悪くなって、気持ちの面で弱い部分が出てしまいました。

――メンタルが課題になるのでしょうか
和歌山県選手権では圧巻の追い上げを見せた
和歌山県選手権では圧巻の追い上げを見せた

 とは言ってもその中で46秒出せたっていうところもあるので、いくら調子悪くても自信もっていけば良いタイムが出るんだということも今回で分かったので、そこは成長したというか、克服できたんじゃないかと思います。

――昨年の11月時点では「まだ萩野さん(ブリヂストン)とはライバルになれない」と話していましたが、今回は萩野選手も破りました
 萩野さんが調子悪かったところもあるんですけど、勝てたことは事実なので、そこで納得はしてないですけど、勝てることもあるんだなと。雲の上の存在じゃないなって、今では思えます。

――やはりこの1年間での急成長が目立ちます
 僕は自分がオリンピックに行けるとかはあんまり思ってなくて、その中でまあ頑張ろうかなという感じでリオオリンピックの選考会を泳いだんです。まあ出られないだろうとわかってて。それなのに終わってみたらすごく悔しかったんですよ。オリンピック終わった後に松田丈志さん(セガサミー)が引退することも知っていて、松田さんの1枠が減るって考えた時に、自分にも可能性があるんだとはっきり気付けて、そこから本気で目指すようになりました。そこから練習も本当にそれまで以上に意識高くなりましたし、可能性があると知ったからこそ成長できたのかなと思います。

――五輪も夢ではないところまで来ました
 正直こうなれるとは本当に考えてなかったです。実際に僕の練習もかなり強くなっていたので、一緒に練習してきた人たちは代表いけるぞと言ってくれていたんですけど、一緒に練習してない周りの人からは驚かれましたね。甘くはないですけど、やっぱり毎年代表入ることは当たり前にして、そこから世界と戦えるようにしていきたいなと考えています。オリンピックに向けても、ステップとしてまずは毎回代表に入れるように。周りも安心して4月を迎えられるくらいのレベルになっていきたいです。

――今だから話せることはありますか
 この世界水泳に出てやると決心したのは、実は昨年の5月ごろでした。僕は世界水泳絶対行ってやるぞとか言ってると行けなくなっちゃうというか、そういうことできないタイプの人間だっていうことを自分で知っているんですね(笑)だからあんまり言わないんですけど、心の中ではしっかり覚悟を決めて。やることやって。そこから本当に達成できて、すごくうれしいです。やっぱり覚悟を決めて本気で目指したら行けるんだなと、改めて感じることができました。それがあったから、今まで思っていた代表に入りたいっていう気持ちも実際は曖昧だったんだと気付けましたね。

――これから世界選手権に向けての取り組みを教えてください
 とりあえずは泳ぎの調子が悪かったので、そこを上げていきたいです。それと左半身が弱くてどうしても身体のバランスが良くないので、ウエイトも少し取り入れて左右のバランスを直して、できるかぎり泳ぎを良くしていきたいです。

――理想としている泳ぎはありますか
 僕が目標としているのは松田丈志さんの大きな泳ぎで、本当にすごくまねています。泳ぎが安定していて、僕自身大きく泳ぎたいのもあって、でもターン動作だったり小さい技もしっかりできてすごくバランスの良い泳ぎをするので、いつも参考にしています。

――世界戦という意味では短水路を含めると2回目です
 短水のプレッシャーには勝てて、でも2回目と言っても短水と長水じゃ緊張感とかも違うと思ってます。それでも、短水で勝ったから長水で勝てるとは限らないですけど、短水と同じような状態で長水も泳いでいければなと思います。

――リレーでの出場に関してはどう捉えていますか
 まだ初めてなので、ステップっていう意味でリレーからでいいんじゃないかなと思います。でも今回個人の200mにも出れることになったので、しっかりいけるところまでいきたいです。おととい個人種目の話を聞いて、かなりうれしかったですね。出るか出ないかどっちでもいいと言われたんですけど、リレーとも日程が開くので、先生と相談した結果出ることにしました。

――世界選手権での目標を教えてください
 4継とかは引き継ぎになると思うので、47秒9を目指して。個人の200mでは和歌山県選手権を超えるベスト。800mフリーリレーは45秒を目指して頑張りたいと思います。やっぱりメダルは取ってみたいので、400、800mフリーリレーはメダルを狙って。個人の200mはまず準決勝進出を目指します。

――最後に世界選手権に向けて意気込みをお願いします
 初めての経験なので何が起こるか分からないし、何をやっていいかも分からないですけど、悔いのないような世界水泳にできれば満足です。

――ありがとうございました

◆松元克央(まつもと・かつひろ) 政経3 千葉商科大付高出 185cm・85kg セントラルスポーツ所属 自己ベストは100m自由形が49秒02、200m自由形は1分46秒75

[日野空斗]

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