
春の雪辱を果たす

東京六大学野球 2017〜秋〜 (27)慶大戦事前インタビューB 菊地選手、郡司選手、橋佑選手、柳町選手
覇権奪回へ、秋に強い明治を見せつける。12年ぶりの5位に沈んだ昨季から、夏場を乗り越えチームも個々も一回りに成長。春の課題であった得点力不足もオープン戦では兆しが見えてきた。目指すのは秋連覇と日本一。全員野球で勝利をつかむ。
投打で圧倒し、優勝へ王手をかける。明大は第4週を終え、3カード連取で首位に躍り出ている。4カード目は現在3位の慶大との一戦だ。慶大は初戦の東大戦で敗れるなど苦戦を強いられているが、リーグトップの8本塁打を記録。強力打線は折り紙付きだ。昨季勝ち点をストレートで奪われている相手に、今季も油断はできない。だがチーム打率、防御率共にリーグ1位と絶好調の明大。勢いこのまま強さを見せつける。(この取材は9月6日に行われたものです)菊地恭志郎選手
――昨季の2位という結果は振り返っていかがですか
春は結構僕のせいで負けた試合が多かったのでそういう意味では僕の責任で優勝できなかったのかなと思っています。
――投手陣で何か課題は
春は僕と橋佑樹と橋亮吾の3人が中心だったんですけど一番ひどかったのが僕なので。やっぱり立教の投手陣とは大きな差があったことはデータとしても出ていますし、僕が変わらないとチームとしてもダメだなっていうのは感じています。
――明大2回戦では完封勝利を挙げました
あの試合はリーグ戦で初めての先発でしたけど、相手のバッターのことも研究していましたしバッター一人一人と対戦していった結果が完封という形になったかなと思います。
――この夏はどのような取り組みを
投げ込みをたくさんやりましたね。150km超えたりすることもたまにあって、シャドーも大事ですけど投げないと分からないこともたくさんあるので。(テーマは)投手陣としてはストライクを投げる、フォアボールを出さないっていうのをテーマにしてやっていましたね。1試合でフォアボールを三つ以内にしようっていうのもありましたし、投手陣で3点以内に抑えようっていうも一つ数字の目標としてありました。
――下級生の多い投手陣ですがご自身の役割は
上級生で中心となって投げているのが僕と川端さんくらいでやっぱり少ないので。下級生任せになってしまっている部分があるので、僕としてももう少しチーム全体のことを見なきゃいけないなと思うこともあります。
――明大の印象をお聞かせください
まあピッチャーは2人日本代表、齊藤投手(大将・政経4=桐蔭学園)森下投手(暢人→仁・政経2=大分商)いますしロースコアなゲームになると思うので、やっぱり投手が最小失点に抑えることが明治に勝つカギになるかなとは思います。
――秋は4年生にとっては最後のシーズンとなります
僕個人としても仲良くさせてもらっているのでこの代で優勝したい気持ちは強いです。春はあと1勝というところで逃して僕個人としてすごく申し訳ない気持ちもあったので。
――付属高校出身ということで高校からの付き合いの方もいらっしゃると思います
僕の先輩だと投手の川端さんや学生スタッフの青山さんとかいて、相当長い付き合いなのですごく仲良くさせてもらっていますけどその人たちとプレーできるのもあと少しなので大切にしていきたいです。
――最後に秋の目標をお聞かせください
春は悔しい形で2位に終わったのでなんとか挽回する気持ちでチームに貢献できたらなと思います。(個人では)防御率は1点代目指してやっていきたいですね。
――ありがとうございました

攻守でチームを引っ張る
郡司裕也選手
――昨シーズンの振り返り
慶応は2位で終わって、あと一歩で優勝というところまで行ったんですけど勝ち切れなかったというのが悔しいシーズンでした。
――優勝がかかった試合でのプレッシャーは
本当に経験したことないプレッシャーの試合でした。
――優勝のための夏の取り組みは
最後はバッテリーで負けてしまったのが大きかったのでピッチャーをどう成長させるかということを考えていました。春は最下位もあり得ると言われても2位にまで持ち込めたんですけど秋は同じようにいくとは限らないので、ピッチャーをどうするかということを第一に考えてきました。
――加藤選手の穴は感じましたか
そうですね。加藤さんが投げれば大丈夫という安心感はありましたが今はそんなことはなくて、1戦目から死にもの狂いでやらないと本当に危ないので、そういった意味でチームに一体感が生まれているかなと思います。
――オープン戦の戦いぶりは
いろいろなピッチャーを試しているので、最近やっとリーグ戦に向けてまとまってきた感じはあります。
――優勝に向けて足りないことは
足りないところと言われれば全部足りないと思います。今のチームのスローガンの一つに完成を目指さないというのがあるので、オープン戦で打っても次何があるか分からないぞと思って常に上を目指しているので、いい感じで取り組めていると思います。
――打率は3割超え、本塁打も打たれていますが打撃の理想は
ホームランは結果として付いてくればいいと思うので、あとはチャンスに強いバッターでありたいと思います。
――オールスターではどのように過ごしましたか
他大の選手が春からどれだけ変わっているかという目で見ていましたが、皆さんレベルの高い選手が集まっていたので、秋は簡単に勝たせてくれないというのを感じました。
――明大と対戦した印象は
春は2連勝しましたけど、去年は明治さんに散々な思いをさせられたので一番警戒していました。秋はあんなにうまくいくと思ってないですし、本当にいいチームをつくってくるので怖いですね。
――今シーズンの目標と意気込みをお願いします
春はあと一歩というところで悔しい思いをしたので、同じ状況になるかはわからないですけど、ベストを尽くして結果は優勝に導けたらと思います。
――ありがとうございました

秋は本調子ではないが油断はできない
橋佑樹選手
――昨季振り返って
優勝に手に届く位置にあったので、2位ですけどすごくもったいない、悔しい思いをしたシーズンだったなと思います。最後までどこが優勝するかわからない中で、順位が全然確定しないので、春のシーズンは一戦一戦大切な大切な試合という気がしました。タフなシーズンだったなと思います。
――個人的にはどのようなシーズンでしたか
収穫としては最初から最後までずっと先発として出続けられたということがありますけど、勝ち星が二つしかなくて、そういう面ではもっと長いイニングを投げたりとかということでチームに貢献できていないところがあったかなと思います。(リーグ最多登板だった)1シーズンと言っても1週間で1試合、2試合なので、間の期間でリセットをされるところがあるので、身体的にはそんなに変わらないですね。
――この夏、重点的に取り組まれたことはありますか
春のシーズンでどういう球が必要だとか、抑えるためにこういう球を投げないといけないとか、状況が見えました。詳しくは言えないですけど、自分に足りないものが明確になったシーズンだったので、その課題を潰して一個ずつやっていけたかなと思います。秋は相手のバッターも技量を上げてきたり、春でたくさんデータを取られたり色々あるので、簡単に成績をぐんっと上げることはできないと思います。でも僕の成績を上げていかないとチームにも負担がかかるので、僕が活躍できるように頑張っていきたいと思います。
――イチオシの選手はいらっしゃいますか
春からずっといいですけど、橋亮吾とかはずっと安定して結果を残しているので、すごく頼りになると思います。
――チームの雰囲気はいかがですか
春はあと1勝で勝てず優勝できなかったというところがあるので、細かいところに目を配ってみんなでやっていこうという雰囲気が出ています。チームの雰囲気としてはいいと思います。
――明大の印象を教えてください
僕が春に投げた時はセンターの柳町がフライをファインプレーしてくれたり、色々野手に助けられて試合を壊さなかったくらいのピッチングだったので、こわいですね。逢澤さん(崚介外野手・文3=関西)とかすごくいいバッターだなと思います。あまり対戦したくないですけど、投げないといけませんからね。あとは同学年の添田(真海内野手・法2=作新学院)とかが中学校の頃から知り合いですね。U―15(15歳以下)日本代表のチームで一緒で、親交があるので気になったりはします。去年の夏に新潟遠征があったんですけど、その時に添田も来ていて一緒にしゃべったりもしましたし、一緒に頑張っていけたらなと思います。あとは平塚さん(大賀内野手・政経3=春日部共栄)も1回試合しただけなんですけど、僕が2年の夏の時に甲子園出る途中で試合をして、2ー1で負けてしまって。その試合がすごく印象に残っています。春も僕が塁に出た時に『久しぶり! 覚えてる?』みたいな話をしたんで、意識はしますね。その柳町がファインプレーしたフライを打たれたのも平塚さんでしたね。気をつけないといけないバッターでもありますね。
――最後に意気込みをお願いします
今季はたくさん試合、イニングを投げて勝っていきたいです。郡司に5勝しろと言われてるので5勝目指して頑張ります。
――ありがとうございました

勝負強い打撃が持ち味
柳町達選手
――春季リーグ戦を振り返って
チームとしてはあと1勝というところまでいってからの最終的に2位という結果で1勝の難しさを痛感したのかなと思います。(個人)3割切ってしまったのがあって中軸で打っているので3割打たないとチームに貢献できないと思うのでそのあたりが反省点です。
――早大1回戦では満塁ホームランを打たれましたが
全体として調子は良かったんですけどああいう満塁の場面で打てたのは自信にもなりますし、自分の目指す勝負強い打撃ができたのかなと思います。
――春が終わってから気持ちの変化は
僕たちが思っている以上にリーグ戦は長期戦と言うか長いのでそのための体力づくりの重要さ、あと1勝できなかったということでそこの穴埋めをやらなければいけないと思いました。
――現在の調子はいかがですか
まずまずですね。課題は多くあるんですけど体も動いているので一つ一つの課題を克服してリーグ戦に挑みたいです。(具体的な課題)打球判断等の走塁面です。(打撃では)シンプルにボール球を振らない、狙い球をしっかり捉えるなど基本的な部分をまだ徹底しきれていないのでそこを直せれたらいいと思います。
――オープン戦のチームの雰囲気は
みんな秋の優勝に向かってチーム一丸となっています。良い雰囲気だと思います。
――チーム全体で取り組んでいることは
勝ちにこだわることですね。まずは守備を固めて、ローゲームのスコアで勝ち切るということですね。
――明大の全体のイメージはどうですか
投手中心に守備が堅いので大量得点は取れませんし、勝負強さというのは感じられますね。
――秋季リーグ戦での個人的な目標は
打率3割以上は打ちたいですし、ホームランとかも打ってチームの勝利に貢献したいので2、3本は打てるようにしたいです。
――最後に秋季リーグ戦への意気込みをお願いします
春は2位という悔しい結果に終わったので秋は4年生と笑って優勝したいと思います。
――ありがとうございました
[楠大輝・曽布川昌也・浜崎結衣・坂田和徳]
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