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フィジカルバトルを制すキーマンだ


NEW MEIJI  〜最後の紫紺〜(15)「日本一になって恩返ししたい」 前田剛  

 新たな時代の幕開けだ。無念にも全国大学選手権初戦で京産大に敗れ、屈辱のシーズン閉幕となった昨年。雪辱を誓い新たに掲げた今年のテーマは「NEW “MEIJI”」。古川満主将(商4=桐蔭学園)と梶村祐介(政経4=報徳学園)を主軸に、FW・BKともに日本一の軍団を目指し、選手権優勝奪還に燃える。本企画「NEW MEIJI」〜最後の紫紺〜では大学最後のシーズンを迎えた4年生のインタビューを取り上げます。
 第15回は、豊富な運動量とチーム一の声出しでチームにエナジーを与える前田剛(営4=報徳学園)。今春古川主将、梶村副将が不在の中強いリーダーシップでチームを率いた。今季はプレースタイルまでも変化させ、確かに成長曲線を描いてきたバックローに、対抗戦のこれまでの振り返りとラストシーズンに懸ける思いを今一度伺った。(この取材は10月7日に行ったものです。)

――対抗戦ここまでの戦いを振り返って
 青学戦(◯108―7)は明治の高いスタンダードで相手に合わせず試合をやり切るというところを意識して、それが遂行できた試合でした。筑波(◯68―28)は序盤戦最初のヤマ場ということで、前半FWでフィジカルファイトして後半にボールを動かしてしっかり勝っていこうと言っていて、入りという部分では満足はしていないですが良い試合だったと思います。両試合ともチームでやろうとしていることが全員で遂行できた良い試合でした。個人としては2試合ともフル出場して、その中で後半最後までしっかりと走り切って、ブレイクダウンとかタックルの部分で体を張れたというのは良かった部分です。でももっとボールキャリーの部分が期待されていると思うので、そこでもっとチームにエネルギーを与えられるようなインパクトあるプレーをできたらいいなと思います。全然まだ満足はできていないですね。

――シーズン中の今重点的に練習していることは
 チームとしてはFWのセットプレーのところはまだまだ向上できる部分だと思うので、そこの精度、今まで積み上げてきたものをしっかりやり切るというのと、今から新しいことをするというのはあまりないと思うので、本当に今までやってきたことの精度を高めることとかがチームには必要ではないかと思います。個人としては、タックルの精度であったりその後にバックローとしてボールを奪い返すプレーというのが今後チームを救う上で必要なスキルだと思うので、ターンオーバーというスキルをしっかり自分の中で身につけていきたいと思っています。

――チームの現状はどう見ていますか
 今年の強みはやっぱり4年生がしっかりまとまっているということだと思います。ABCDどのグレードに4年生がいたとしてもその4年生はしっかりチームを引っ張っているので、チームの雰囲気としては今すごく良い状態かなと思います。Aチームの4年生が頑張るというのは当たり前ことですが、今まではどうしても下のチームで出られない4年生が下級生の良い見本になれていなかったような行動だったり練習への取り組みというのがあったと思います。ですが今年は下のチームの4年生もしっかり下級生を引っ張るという意識はすごく見えるので、4年間自分が見た中でも一番良い4年生ではないかなと思います。

――ご自身の思うチームとして目指すラグビーは
 明治なのでまずはFWがフィジカルバトルとセットプレーの部分で相手に勝っていかなければならないと思います。あとは去年のチームになかった状況判断という部分が今年すごく良くなっていて、ボールをしっかり動かすというところが今年の明治のラグビーの象徴かなと思うのでそこですね。

――その中でどのような選手になりたいですか
 フィジカルバトルのところで最前線で体を張るというのは去年から変わらずやっていきたいことです。あとはバックローなのでBKとのリンクがすごく大事になってくると思うので、FWからBKにパスしたりそういう部分でしっかりBKとコミュニケーションを取って、ボールを動かす時のリンクプレーヤーになりたいと思います。

――現時点での課題点
 距離で走る運動量というのはすごく良くなっていると思うのですが、本当に必要になった時に顔を出すというところだったり必要なところ、タックルできそうな場面に行くとか、ラインブレークされそうなところに戻って走るとか、そういうゲーム観やゲームを読む力というのが今後自分に必要なところかなと思います。去年までは走れていなかったのでそこまで自分で思えなかったのですが、今年は1個レベルが上がったので、もう1個上に上がるためにはやっぱりそういう判断の部分やゲーム観、先を読む力などの部分が必要になってくると思います。なので今はそこを意識してやっています。
ただ距離で走るだけでなく、ゲーム観にも磨きをかける <
ただ距離で走るだけでなく、ゲーム観にも磨きをかける

――ポジションについて
 たぶんもうフランカーでいくと思います。やっぱりナンバーエイトだとボールタッチが増えてアタックメインという感じなのですが、自分はアタックメインというより両方バランスよくこなすというタイプだと思うので、今ナンバーエイトに入っている坂はすごくボールキャリーが強くて前に出られる選手ですし、自分のアタックでもディフェンスでもしっかり80分間動いてワークレートを高く持つというプレースタイルにはフランカーが向いているのかなと思います。澄憲さん(田中ヘッドコーチ)からもフランカーの方がいいと言われているので、自分もそういわれたらずっとフランカーでやっていこうかなという感じです。最初は正直違和感とかがあったのですが、夏合宿前くらいからフランカーが自分の中ですごくフィットしてきていて、フランカーの方が動きやすいかなという感じはあります。ディフェンスする回数も増えて、フランカーだから自分の中でしっかり走らないといけないなというのもありますし、自分の中でもフランカーがいいかなという思いはあります。

――古川主将、梶村副将は見ていてどのような印象ですか
 満(古川)は体を張ってチームを引っ張ってくれますし、どういう状況になってもネガティブになることがないというか、常にポジティブなキャプテンかなと思います。筑波の前日練習の時にみんな緊張していてあまり良くなったので、自分は次の日の試合が少し不安だったのですが、満に言ったら大丈夫だよ!みたいな感じで、自分も満が言うなら大丈夫かなと思いました。すごくポジティブで周りを明るくさせてくれるというか、そういうタイプのキャプテンだと思います。梶(梶村)は冷静にチームの状況を分析してプレー的な面ですごくチームを引っ張ってくれていますし、生まれ持って能力が高いですがそれに甘えずに努力していて、ポジションは違いますが梶がいたから自分もここまで努力することができたのかなと思います。

――「一プレーヤーとして評価されるように」というのは実現できていますか
 春に比べたら試合のスタッズとか見てもタックルのパーセンテージだったりボールタッチの回数だったり、本当にチームでトップだと思うので、プレーヤーとして評価されている部分も今はあるかなと思います。去年は試合中もそんなに自信があったわけではないですが、やっぱり今年春から今までずっと戦ってきて、試合中もすごく自信がありますし、試合でも手応えを感じています。

――ご自身の目指すところの現時点での完成度は
 去年に比べたらずいぶん良くなっているのですが、まだやっぱり目指すところが100%だとしたら全然100%には到達していなくて、7割8割かなというところですね。それでピークは1月7日(大学選手権・決勝)に持っていくので、1月7日までに100%に持っていけたらいいかなと思います。今はとにかく練習でも自主練習でもまだ10月なので追い込んでハードワークするというところで、それでピーキングは年末とか正月に入ってからでいいと思うので、とにかく今は強度を落とさずにハードワークすることが大事だと思います。

――ラストシーズンに懸ける思いを聞かせてください
 やっぱり明治に入ってきたのも帝京を倒して日本一になるためなので、その思いというのがぶれたことは4年間僕の中で1回もないので、チームとしての目標は日本一です。個人としては、やっぱり去年シーズンを通して自分の中ですごくふがいなかったところがあったので、今年シーズンが終わった時に自分がすごく成長できたなと思えるようなシーズンにしたいなと思います。自分の中ではチームのために体を張るとかチームの優勝のためなら自分の体はどうなってもいいというのはシーズン始まる前から思っているので、自分の体がどうなってもケガしてもチームが勝つために体を張り続けたいなと思います。

――ラグビー人生における最終目標は何ですか
 全然言えるレベルではないですが、ジャパンになりたいなというのはみんな思っていることだと思いますが、それに向けて毎日頑張るだけだと思います。でもあまり意識し過ぎると落ちた時の悲しみが大きくなってしまうので、あまり意識し過ぎないようにはしています。高校生の時も意識し過ぎて落ちてしまったこととかがあって、意識し過ぎるとそればかり考えてしまって守りに入ってしまうのであまり良くないですね。だからあまり深くは全てにおいて考えないようにしています。

――残すシーズンに向けた抱負をお願いします
 明治で紫紺のジャージーを着てラグビーをするのももうあと長くても3カ月くらいしかないので、自分の体はどうなってもいいからチームのために体を張り続けるというのと、あと自分が1年生の時はDチームで全然試合とかにも絡まず、ずっとノンメンバーとかもあったのですが、そういう時から応援してくれている人はファンの方などいるので、やっぱり今年日本一になってそういう下の時から応援してくれている人たちに恩返ししたいなという思いは今年ずっと持っています。

――ありがとうございました

◆前田剛(まえだ・ごう) 営4 報徳学園高出 180cm・101kg
 ポジションはフランカーとナンバーエイト。豪快なプレーもさながら、チーム一の熱いパッションでこれまで第一線で戦ってきた。今季はプレーにおいても磨きをかけ、一プレーヤーとしての覚醒を目指す。高校日本代表、U20日本代表。

[石塚真維]


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