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4年間手を抜くことなく常に100パーセントでやってきた


NEW MEIJI  〜最終章〜(29)前田剛 努力と情熱で唯一無二の存在に  

 19年ぶりの全国大学選手権準優勝を果たし、古川満主将(商4=桐蔭学園)が率いた今シーズンは幕を閉じた。本企画「NEW MEIJI〜最終章〜」ではチームを引っ張った古川主将、梶村祐介(政経4=報徳学園)、前田剛(営4=報徳学園)、堀米航平(商4=流経大柏)の4人をピックアップします。
 ラグビーに対する熱血さで上り詰めた。前田はチーム一の声出しで勝てる雰囲気づくりに励み、春には主将副将不在の中リーダーシップを発揮。今季磨きをかけた運動量とタックルでプレーでも引っ張り貢献してきた。日本一ハードワークした選手と自負する自他ともに認める熱い男は、明治でのラグビーに終止符を打つ。

パッションの原点
 「パッション」という言葉がこれほどまでにぴったりな男はいない。高校日本代表、U20日本代表と世代別代表経験は豊富だ。だが前田がこのように熱い男になったのは、自分に対する劣等感からだった。ラグビーは4歳から始め、小学校から通い始めたラグビースクールでは梶村にも出会った。しかし中学生くらいの時、梶村ら周囲の仲間に比べ「自分は身体能力があまり高くない」ということに気付く。そこで誰よりも体を張ってハードワークし、気持ちを前面に出してプレーするということを心掛けるように。これが現在の前田を形成するきっかけとなった。
サポートに入る前田
サポートに入る前田

4年目での決断
 ラストイヤーで大きな決断をした。それはプレースタイルの変更だ。これまでは体を大きくしてパワープレーで勝負してきた。しかし「3年間を振り返った時にうまくいかなかった」と、これまで一貫してやってきたことを思い切って捨てることを決意。昨季終了直後から「80分間戦える体」づくりに取り組み始めた。筋肉トレーニングから敏しょう性(アジリティ)を鍛える練習にシフトチェンジし、体も以前は100kg以上あったところを95kgにまで絞った。
 この成果が発揮された象徴が選手権準決勝だ。前田はこの試合においてファカタヴァ兄弟(大東大)のアタックを止めることを自らの仕事としていた。試合中何度もファカタヴァ兄弟に臆することなく果敢にタックルし阻止。この前田のファカタヴァ兄弟制圧により相手の強みを封じ、チームの勝利へとつながった。試合後は全身打撲になり「こんなに痛みが長引いたのは初めて」と本人も驚くほど。試合後の体が前田の功績を物語っていた。

 最後のシーズンが終わり前田は「成長できたと思えるようなシーズンをしっかりと実現できた」。来季からはトップリーグ・神戸製鋼コベルコスティーラーズの一員に加わる。「下積み覚悟で、試合に出られなくても腐らずハードワークするだけ」。信念は変えることなく、新たなステージでも「パッション」全開で突き進む。

◆前田剛(まえだ・ごう) 営4 報徳学園高出 180cm・96kg
 ポジションはフランカー。豪快なプレーもさながら、チーム一の熱いパッションでこれまで第一線で活躍。今季はプレーにおいても磨きをかけ、豊富な運動量と堅いディフェンスで目立たないプレーも担った。高校日本代表、U20日本代表。

[石塚真維]
フィジカルバトルでは負けない
フィジカルバトルでは負けない

以下、インタビューが続きます
――今シーズンの振り返りをお願いします
 右肩上がりに行ったというわけではなかったのですが、去年新チームが始まった時のキックオフミーティングから1月7日にピークを持っていくという話をずっとしていて、練習の強度も下げずにハードワークした結果、トータル的に見たらしっかり1月7日にピークを持ってこられたかなと思います。日本一にはなれなかったけど、良い形で終えることができたと思います。

――個人としてはどうでしょうか
 4年間の中で一番成長できたなと思えるシーズンでした。今年は体も絞って仕事量、運動量とタックル、ディフェンスの部分を強みにしていこうと思い、1年間通してそういう体づくりだったりスキルアップをしてきて、スタイルを変えてよかったかなと思っています。去年まではそこが弱点だったけど、日々の積み重ねによって弱みの部分が強みになったと思います。

――FWは今年どう変わりましたか
 遠慮をしなくなったと思います。本気で1年間練習して、滝澤さんが来てみんなすごく熱くなったかなと思います。ラインアウトでもボールが低かったら低いとか、ちゃんと上げられていなかったらちゃんと上げろとか。そういうのを選手間で指摘できるようになりました。あとはパックメンタリティーの部分でも変わりました。スクラムであったりモールであったり、8人でどれだけまとまるかというところの意識は変わったかなと思います。
80分間戦え抜ける体をつくった
80分間戦え抜ける体をつくった

――4年間での成長点を教えてください
 元々普段からハードワークできる人間だったんですけど、ただハードワークするだけでは意味がなくて正しくハードワークする大事さが分かりました。正しく努力したのが結果にも付いてきたので、成功するためにはしっかり考えて正しい努力をするということが必要なんだなというところを学べたと思います。

――4年間で一番印象に残っている試合は何ですか
 選手権準決勝の大東大戦ですかね。ファカタヴァ兄弟を止めるというのが自分の仕事だったのですが、もう大東大戦のある週初めからずっとファカタヴァが頭にあって。ご飯を食べている時も何している時もずっとファカタヴァが頭にありました。

――ストイックさはどこからくるものなのですか
 生まれ持ってそんなに能力が高くなくて、部員も100人いるけど能力でいったら下から数えた方が早いくらいだと思います。でもその能力の差を埋めるには毎日の積み重ねとか気持ちでカバーするしかないなという考えがあって、自分を極限まで高めていきたいと思ってそうしています。

――卒業後目指すプレーヤー像を教えてください
 今年は自分が今後ラグビーで上に進んでいくために必要なプレースタイルとかそういう足がかりになるものが見えたシーズンだったので、今もあまり目立たないプレーをよくしていますが変わらずそういうところで勝負したいなと思います。ディフェンスを売りにする上ではタックルとジャッカルだと思いますが、まだジャッカルの部分であまり得意と言えるほどのプレーはできないので、今後はジャッカルを磨いていきたいなと思います。

――ありがとうございました

★次回は堀米選手の記事をお届けします★


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