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挫折を糧に日本一にたどり着いた

柔道部  苦難乗り越え絶好調の小川 3冠目で代表を手中に/全日本選抜体重別選手権総括

◆4・7〜8 全日本選抜体重別選手権(福岡国際センター)
▼100キロ超級
小川――1位
 巧みな試合運びで世界へ近づいた。9月にバクー(アゼルバイジャン)で行われる世界選手権の代表選考を兼ねて行われた今大会。小川雄勢主将(政経4=修徳)は3年連続の出場を果たした。過去2年では1勝しかできていなかったが、今大会は1ポイントも許さず大会を制した。昨年の講道館杯、グランドスラム東京に続いて3冠≠果たした小川。成長はとどまるところを知らない。

 王者の風格で圧巻の初優勝を果たした。初戦の対戦相手は太田彪雅(東海大)。昨年の全日本学生優勝大会で敗れている相手だ。大会6日前に対戦相手が変更になり「ぶっつけ本番に近かった」と振り返るが、焦りはなかった。前回の反省を生かして、技を待つ相手の戦術を読み、果敢な柔道で指導を与え反則勝ちを収めた。準決勝では全日本選手権を3度制している王子谷剛志(旭化成)との対戦。一昨年は2戦2勝と好相性だったこともあり「向こうが苦手意識を持っていた」。試合展開を終始優勢に進め、ここも反則勝ちで決勝へ。昨年敗れている原沢久喜(日本中央競馬会)との対戦となった決勝は先に指導を与えられ劣勢になったが、終盤にスタミナ面での差を見せて逆転勝利をつかんだ。「自分が思っている通りの展開になった」と3戦すべて指導3による反則勝ちではあったものの、展開では圧倒。戦術面でも大きな成長を見せ、世界選手権の代表に大きく近づいた。

 苦悩の1年でもやることは変えなかった。「苦しいシーズンだった」。昨年は11月の講道館杯、12月のグランドスラム東京で優勝を果たし着実にステップを踏んできたものの、上半期はシニア大会での不振、学生大会でも初黒星を喫するなど決して順風満帆ではなかった。当時は、同じ大学生として東海大に在籍していた影浦心(日本中央競馬会)らライバルが世界中の猛者たちと戦う中、小川には日本代表のチャンスすら訪れない。それでも小川が貫いたのは「自分の柔道をやり抜くこと」。得意の組み手に磨きをかけ、走り込みや追い込み練習で体力面も向上させた。その成果が秋の躍進に現れた。特にグランドスラム東京の決勝ではリオデジャネイロ五輪100キロ級の金メダリストであるクルパレク(チェコ)との14分の熱闘でも最後まで息切れせず技をかけ続けた結果、相手に指導を与えた。自らの柔道を見直し、さらに伸ばすことで再びひのき舞台に返り咲いてみせた。

 「目標はあくまで世界一」と語る小川にとって、この結果はまだスタートラインに立っただけだ。次なる大会は今月29日の全日本選手権。過去最高はベスト8だが、今大会は堂々と優勝候補の本命として登場する。「投げる柔道が理想だが、あくまで自分の柔道は変えない。結果を求める」と形にこだわらずに真の日本一をつかみ取る姿勢だ。東京五輪まであと2年。偉大な父・直也氏(平2営卒)も果たせなかった金メダルへ。小川のサクセスストーリーがここから始まる。

[加藤真人]


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