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もうひとつのホイッスル  (2)セミのひと夏  

 毎号1面に掲載されている本紙コラム『ホイッスル』。学生の視点から警鐘を鳴らし、読者を振り返らせたいという思いからその名が付けられました。「明大スポーツ」紙面には全部員が書いたものの中から選ばれた一作が掲載されています。
 今企画では、面白いと部内で評判の高かった数ある作品の中からいくつかを紹介していきます。

 梅雨が明け、セミの声が本格的な夏の到来を告げる。私たちの胸は高鳴り、夏という季節に心を弾ませる。

◆セミが地上に出て自由に羽ばたくことができるのはわずか1、2週間らしい。幼虫の期間が長く、地中で7年もの歳月をじっと過ごす。一瞬の輝きのためにその何倍もの時を費やすのだ。そう考えると毎年同じように聞こえるセミの声にも切なさやはかなさを感じてしまう。

◆北海道や沖縄を皮切りに、今年も甲子園を目指しての高校野球の予選会が行われている。わずか一枠を目指して、負けたら終わりの闘いに挑む高校球児たち。一つでも多く勝ち進むためにひたむきにプレーする姿が、人々の感動を誘い毎年多くのドラマを生む。短い夏のために懸命に努力を積む彼らの姿はセミのはかない一生と重なる。どちらも一度限りのものだから美しいのだ。

◆「選手にとっては1年1年が勝負ですから」。そう話し、勤めていた会社を辞め今年から明治大学ラグビー部の監督に専念している吉田監督。選手が毎年入れ替わる学生スポーツにとってはまさしく1年、いや一つ一つの試合が勝負なのだ。

◆私たち学生にも同じ夏というのは存在しない。世の中は絶えず変化し、年を重ねるごとに物の感じ方や考え方も変わっていくからだ。

◆真夏の強い日差しの下、今日もひと夏を懸命に生きているセミの声が聞こえてくる。その姿を見て、今年しか味わえないこの夏を大切に過ごしていこう、そう強く感じた。

[大嶋悠人]


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