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明大スポーツ  「神保町に学生の姿を取り戻そう!」――藤江ゼミ、波照間ゼミ

 
 先月発行された明大スポーツ第401号で明大のおひざ元、神保町についての特集を行った。一歩足を踏み出せば、神保町の街は“本の街”・“カレーの街”などいろいろな表情をのぞかせるが、アンケートの結果そういった古き良きところを残していきたいと回答した現役学生は全体の実に92%にもおよぶ。では、残していくために学生ができることとは何なのだろうか。商学部小川智由教授は「それはまだ模索中だが、ここ7・8年で大学側から街へアプローチし始めた」と言う。今回は、行数の関係上紙面に掲載することができなかったものの、“街の魅力を伝えていくことで、神保町に学生の姿を取り戻そう”と活動する2つのゼミを紹介したい。


関わってみて初めて気付く、神保町のあたたかさ――経営学部、藤江ゼミ

 主な活動は中小企業の研究だという経営学部の藤江ゼミ。しかし、ひょんなことから神保町の行事に参加するようになった。現在、すずらん祭り、ブックフェスティバル、ワンピースフェスティバルと3つの行事に参加。そうなった経緯、そしてゼミ生の目から見た神保町とは。

藤江ゼミの長田さんと児玉さん
藤江ゼミの長田さんと児玉さん
 OBの人が、神保町応援隊という団体に所属しており、手伝いの要請が来たのがこの活動のきっかけ。始めはちょっとした手伝いだけだったが、今では本格的に祭りで自分たちのブースを出すまでになった。ゼミで学んだりんご卸業者に依頼し、りんごのシャーベットを出店するなど、地方のご当地物産の紹介もしている。
 「町の人に支えられていると感じます」。そう語った長田さん。神保町のイベントに参加していくうちに、学校は街なくしてはやっていけないと気付いたという。「だから、還元していかないといけないと思う。支え合うじゃないけど……町が寂しくなると自分たちも寂しくなるし」。自分たち学生も町を構成する一員だという自覚が徐々に芽生え始めていく。参加することで「神保町という街が見えてきて、馴染みのお店がいっぱいできた」。しかし、それは行かないとわからないような小さい店もある。「ここには、あたたかさがある。それがファーストフードと違ったよさ。そういう(学生密着型の店を営む)人たちが、古き良き神保町を残してくれていると思う」。

自分たちにできること
 長田さんが2年生で始めたときは、イベントに参加する学生たちはあまりいなかった。しかし、今では自分たちのように参加するゼミも増え、イベントに参加したり、足を運ぶ学生が年々増えてきている。「学生を呼ぶには学生がいないとあまり来ない。わたしたちがお手伝いすることで、増えてきているんだと思います」(児玉さん)と、確たる実感もある。「理想としては、街のいいところをこれからもずっと残していきたい。この経験をきっかけに、卒業しても手伝いをしたりして、これからも関わっていきたい。こんなにいいところが集まった街なんで」と、神保町について熱く語ってくれた二人。街と関わらなければ、このようにまで考えはしなかっただろう。

神保町をアートで“魅せる”――情報コミュニケーション学部、波照間ゼミ

 情報コミュニケーション学部、波照間ゼミは「本の街・神保町の魅力をアートで伝えていこう」というアートライブラリー≠フ下、神保町を中心として活動を繰り広げているゼミ。実は発足して2年と、昨年1期生が卒業したばかりでまだ真新しいゼミだ。今回はゼミの4年生である加藤さん、加我さん、清住さんの3人に話を聞いてきた。

 「本の街・神保町の魅力をアートで伝える」――。わたしたちはアート≠ニ聞くとまず絵画を思い浮かべる節ないだろうか。しかし、実際はアートといっても決して絵画だけではない。波照間ゼミはそういったさまざまなアートによって神保町の魅力を伝えていく。

 波照間ゼミの活動は大きく企画と事務の2つで構成されている。企画は食企画・展示・ライブ・ブックカバーコンテストの4つに分かれており本来の活動にあたるもの、事務は「学生主体なので、全て自分たちで行わなくてはいけない」(加我さん)ため、会計・広報・渉外など活動を実際行うためのマネージメントにあたるものだ。これは昨年にはなかった形であり、システム化することによって「(誰か一人にマネージメントなどの負担がかかることなく)みんなが企画に携わって、集中できるように」(加我さん)と工夫を凝らした結果だ。

 企画は、まず食企画とは神保町のおいしい飲食店を紙面とアイフォンでマップにして掲載する企画のことで、「このマップもちゃんと男性版と女性版に分かれているんですよ」(加藤さん)と、男性ならがつがつ系のお店、女性ならおしゃれなカフェを多く掲載するなど、ニーズに合わせて製作している。2つ目の展示はバリスタやワークショップなどで展示をさせてもらう企画、 3つ目のブックカバーコンテストとは古本祭りでブックカバーのデザインを募集してコンテストするという企画だ。そして最後のライブはカフェライブと、最終日の舞台の2種類からなる企画で、カフェライブは展示で協力してもらっているカフェでライブも行わせてもらっており、最終日の舞台では『銀河鉄道の夜』などの朗読会が行われる。

 このゼミに入ったきっかけを3人に聞くと、はじめは単純に「面白そうだったから」。ただアートや企画というワードから、ゼミ生は自然と個々でアートや企画が好きな人間が集まったとか。「このゼミに入って、神保町を知っていくうちに神保町には若者の姿がほとんど見えないことに気がついた。若者の姿がほとんど見えない、若者を呼び戻したい。そう思ったときに自分たちの好きなアートを生かして何かできないかと思った」(清住さん)。

 「自分たちにできることは、少しでも神保町の魅力をこうして伝えること。どんどん紹介していくことが大事」(加我さん)――。今月の半ばにはフリーペーパーが配布される。神保町を今まで利用したことがなかったあなたも、ぜひ一度手にとって見ていただきたい。


[社川拓人、神原遥奈、中島奏子]

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