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両CTBのディフェンスは早稲田にも通用した

ラグビー部  「勝てる試合だった」――宿敵・早稲田に16―18で逆転負け/関東大学対抗戦

◆9・10〜12・4 平成23年度関東大学対抗戦リーグAグループ(国立競技場他)
▼12・4 対早稲田戦
 明治16{13−3、3−15}18早稲田〇
 プライドとプライドがぶつかり合う「伝統の一戦」に、国立競技場が激しく揺れ動いた。両校ともに譲らないシーソーゲーム。明治FWと早稲田BKのぶつかり合いの末、スコアは16―18。明治は勝利をつかみ切ることができなかった。

 試合開始から、明治は磨いてきたディフェンス力をいかんなく発揮する。井口、原田、中ら早稲田が誇る強力バックスリーの突破を、前へ出るタックルで対応する。3分には、井口の突破をSO染山(政経3)が低いタックルで阻止。その後、オフサイドからPGで早稲田に先制点を奪われるも、明治は動じない試合運びを見せる。
 「早稲田相手にはFWの接点でこだわっていく」(溝口主将・営4)と明治の強みを発揮し、敵陣に攻め入る。8分には接点から早稲田がペナルティ。30m、ゴール正面の地点からSO染山が正確なキックを見せ、3―3と試合をイーブンに戻す。
 ここから早稲田の猛攻が始まり、明治は懸命に守る。要所でポイントをつくりつつ、鋭いアタックを見せる早稲田に対し、明治は前へ出るタックルと素早い集散で対応する。12分、中の突破で5mライン付近まで攻め込まれる場面などもあったものの、ゴールラインは割らせない。
 そして開始から20分、反撃が始まる。ハイパントから確実にタックルで仕留め、FW、BKとテンポよく攻撃。ゲインラインを突破していく。24分に、再度ゴールポスト正面で早稲田のペナルティ。約40mの地点からSO染山がPGを狙い、ゴール成功。6―3と、明治がリードを奪った。
 29分にはSO染山がダミーパスからロングゲイン。SH秦(法4)が早い球出しを見せ、左サイドへ。FWが狭いサイドをゴリゴリと、22mライン付近まで前進していく。さらに、間髪いれずにBKに展開。山中(商4)、小泉(営4)両WTBがゲインし、もう一度FWサイドへ。緩急のついた攻撃を見せ、10mライン付近まで前進する。
 ここで、明治FWが本領を発揮する。モールをがっちりと組み込み、早稲田FW陣を押し込む。空いたスペースにFL竹内(営3)が飛び出し、インゴールへ。今試合初のトライに、国立が沸く。コンバージョンキックも成功し、13―3とリードを広げた。
 その後も明治の攻撃は止まらない。No.8堀江(商3)、FL比果(文2)、FL竹内。明治の誇るFW陣がゲインラインを突破し続け、5mラインまで肉薄。ノックオンから相手スクラムとなるものの、スクラムを回し、かき出されたボールに絡む。惜しくもオフサイドをとられ、トライには結びつかなかったが、FWの強みを前面に押し出しての猛攻のうちに試合を折り返した。

 10点のリードで迎えた後半。早稲田の速いリスタートに苦しめられる。
 後半3分、ペナルティからのクイックスタートで原田にトライを許し、13―10と、リードを縮められてしまう。一進一退の攻撃が続いていく中、さらに後半21分、またもや早稲田のクイック、布巻に大きくゲインを許す。井口が垣永まで飛ばすと、金へ展開。必死に追うものの間に合わず、トライ。13―15と試合をひっくり返される。
 しかし、ここから明治が反撃。No.8堀江が突破口となり左サイドに攻め入ると、すかさず逆サイドへ。素早い展開から早稲田のペナルティを誘う。
 後半30分、今試合3度目のPG。決めれば逆転、勝敗のカギを握るワンプレー。会場全体が固唾(かたず)を飲み見守る中、SO染山はキックモーションへ。ポールの真ん中に吸い込まれ、ゴール。16―15。逆転に成功する。
 残り10分。点差はわずか1。国立競技場の熱が最高潮に高まる。明治は反則を犯せばPGで逆転を許しかねない中、自陣での守り。後半37分、早稲田・中の突破をNo.8堀江がこん身のタックル、ターンオーバーに成功する。
 残り2分。明治はFWでのボールキープを図る。しかし、SH田川のオブストラクションからペナルティ。早稲田のPGが成功し、16―18。逆転を許す。
 その後も懸命に攻撃、ターンオーバーされてからもプレッシャーをかけ続ける。しかし、得点には結びつかなかった。42分、早稲田がボールを外に蹴り出しノーサイド。明治は3年ぶりの勝利をつかみ取ることができなかった。

 試合後、ピッチには倒れこむ明治の選手たちの姿が見られた。「全てを出し切った試合だった」(染山)。磨いてきたタックルは早稲田の強力BK陣の攻撃を何度も封じた。「負けたという感じがしない。勝てた試合だった」(西村・農2)。選手たちの本音だろう。しかし、わずかに明治は早稲田に届かなかった。
 それでも、観客席からは惜しみない拍手が送られた。「試合中、現役時代のことを思い出しました。感慨深くなってしまった。これが早明戦だと。選手たちが素直に、ひたむきに、実直に自分たちのラグビーを表現してくれた」(吉田監督)。明治は敗れた。しかし、明治と早稲田のプライドの激突は、近年にない好ゲームを生み出した。「すごい熱量を持った試合だった。観客として見ていたかったくらいです」(早稲田・辻監督)。
 完全燃焼の試合だからこそ、選手も前を向ける。この敗戦を糧に、最後の舞台、大学選手権でのリベンジを誓う。


〜試合後のコメント〜
PR石原(政経3)

「本当にいい試合ができた。ただ一つ一つのプレーで早稲田が上だった分が最後に逆転できた差。今日は帝京大戦の反省を生かし、接点でファイトするというのをチームで決めていてそこの部分は本当によくできたと思う。今回が初めての早明戦だったが緊張はしなかった。いいゲームだったけど反省点もある。これから大学選手権に向けてチーム一丸となってやっていきたい」。

HO鈴木(政経4)
「内容がよかっただけに本当に悔しい。勝てる試合だった。今日は早稲田の弱点であるブレイクダウンで圧倒してペースを握りたかったが、相手がしぶとかった。(大学選手権に向けて)時間はないけど、今日の試合内容に満足せず自分たちのできることをしっかりやっていくだけ。早稲田と帝京大を倒して優勝したい」。

LO池田(政経4)
「今日は自分たちより早稲田のほうがいいラグビーをしたんだと思いたい。ただ、早稲田に対してとにかく受けたら負けだと思っていたので、帝京大戦が終わってからの2週間は接点だけを練習してきた。結果的に負けてしまったが、今日はペナルティーからの失点しかしていないので、その成果はあったと思う。対抗戦では帝京大戦、早稲田戦と悔しい思いをした。でも、大学選手権でこの2校とあたる可能性もあるし、それで勝って優勝したら面白い。大学選手権に向けて、また頑張ります」。

LO日高(文4)
「自分たちのラグビーができていたが、早稲田には勝てなかった。悔しい。走り負けてしまった。あとは大事なところでペナルティーを取られたりしてしまった。(今回の収穫は)早稲田のスピードを経験することができたこと。戦った相手によってその時の厳しさは変わるけど、今回早稲田のきつさを知ることができたのはよかったと思う。大学選手権で決勝まで行けば早稲田と当たると思うので、次は勝って優勝したい」。

FL比果(文2)
「なんだかモヤモヤする。自分はミスが多かった。ブレイクダウンでは負けていないと思ったが相手は寄りが速くてその分ペナルティーを取られてしまった。寄りが速いことは分かっていたのに対応できなかった。早稲田のFWは走るイメージがあったが、今日は明治のディフェンスが良かった。明治FWのオフェンスが一人縦に入ることができていたのにそこへの寄りが遅かった。個人的には抜かれた後のディフェンスの返りが遅かったことと、ノックオンを多くしてしまったこと。選手権で対戦したら次は必ず勝つ」。

FL竹内(営3)
「悔しい。帝京大戦みたいにやり切れず負けたのと違って、今回は自分たちのラグビーを出し切って負けた。ディフェンスを出していったから自信になった。このままでいけば、これからは勝てると思う」。

No.8堀江(商3)
「もう本当に悔しいです。勝てる試合だったと思う。前半は良かったけど、後半で反則を取られる機会が増えてしまった。コミュニケーションや声出し、一人一人のファイトをもっと高めていきたい。また、後半になってから2人目の寄りが遅くなっていたので修正しなければならない。大学選手権では、チャレンジャーとして一つ一つの試合を戦っていきたい」。

SH田川(政経2)
「最後は自分のペナルティで得点されてしまった。この課題を修正して次に生かしたい。会場の雰囲気もよくて、明治のペースだった。なので秦さんからはその流れを引き継ぎたかった。早明戦は目標にしてきた舞台。感無量だったが、緊張はしなかった。それでも一本だけパスを外してしまった。それを直すために、日々の練習は最高のプレーを意識して取り組む。大学選手権でも試合に出られるように、まずはチームの争いに勝つ。そして今回の悔しさを糧に頑張る」。

WTB山中(商4)
「ディフェンスは機能していたし、自信はあった。でも自陣でのペナルティーを得点につなげられてしまった。クイックスタートには完全にやられた。BKでもっとゲインをしなきゃとも思う。気持ちが切れていたわけではないし最後まで集中していたが力が及ばなかった。早稲田が勝ち方を知っていた。大学選手権まであと2週間。帝京、早稲田を倒して日本一になる」。

CTB西村(農2)
「負けたと言う感じがしない。勝てた試合だった。ディフェンスは良い形でできた。相手WTBを抜かせることもなかったし良かったと思う。前半ハイパントを相手が嫌がっていたので、後半も積極的に使って行こうと話していた。後半は風下になってうまく回らなくなってしまった。要所要所で、早稲田に攻められてしまったことが敗因。ボールへの反応を上げていこうと思ったが、集中力が切れてしまったのが失点につながってしまった。失点が2トライ以内で負けたのは初めて。早稲田のような強豪相手だと、2トライ以内で抑えれば勝てるというのは甘かった。ゼロで抑えるという気持ちでやらなければいけなかった。個人的にはボールが目に当たってしまって。後半はボールが二つに見えたりして全然。50点くらいの出来。大学選手権では、もっとディフェンスを強化して、早稲田に雪辱を晴らしたい。決勝まで勝ち進みたいです」。

FB仁平(政経4)
「今年はディフェンスを武器にしていた。早稲田の展開ラグビーを防げたのは良かった。だが、ペナルティーで早く仕掛けられてゲインされたりと、ツメが甘かった。ゲームプランはハイパントを上げてプレッシャー。それがうまくいったので、後半もそれでいった。自分たちのラグビーができていたイメージだったので、もっと精度を上げてアタックもディフェンスも詰めていきたい。やるべきことは自分たちのラグビー。それで勝ちたい。負けたら終わりの大会が始まるので、気を引き締めていきたい」。

[石川雄治]

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