検索
 HOME > ラグビー部

早稲田の強烈なタックルに耐える柳川

ラグビー部  早稲田に善戦するも惜敗/オープン戦

◆6・3 春のオープン戦 西日本新聞創刊130周年記念 招待ラグビー大会
明治 対 早稲田 (博多の森球技場)
▼明治17−21早稲田○

前半:早稲田Kick Off
17分 早稲田T(田中)GK成功(五郎丸)明治0−7早稲田
→明治陣内10メートルラインから左サイドに展開後、田中がゴール中央やや左にトライ。
19分 早稲田T(田中)GK成功(五郎丸)明治0−14早稲田
→ハーフライン付近で田中がインターセプト、ゴール中央に独走トライ。
22分 早稲田T(覺來)GK成功(五郎丸)明治0−21早稲田
→明治陣内10メートルライン付近、三井がキック後、覺來がゴール中央にトライ。
36分 明治T(武田)GK失敗(井上)明治5−21早稲田
→早稲田陣内ゴール5メートル、中央から左に展開後、武田につなぎゴール左にトライ。

後半:明治Kick Off
16分 明治T(山口)GK成功(井上)明治12−21早稲田
→早稲田陣内ゴール5メートル、ラインアウトから左に展開後、山口につなぎゴール左にトライ。
27分 明治T(山口)GK失敗(井上)明治17−21早稲田
→早稲田陣内、連続ラックから、武田までつなぎ、トライ。
 両校のOBや地元・福岡のラグビーファンなど総勢8500人もの観客が見守る中、行われた注目の「春の明早戦」。前日に早大上井草グラウンドで行われたBチーム明早戦では早稲田に快勝(43−10)した本学。勢いに乗ってAチームも宿敵を撃破したいところだったが、健闘むなしく惜敗を喫した。
 どんよりと曇った空のもと、伝統の一戦の火蓋(ひぶた)は切って落とされた。藤田ヘッドコーチが試合前に「圧倒する」と豪語していた通り、序盤は安部(法2)の気迫あふれるタックルが決まるなど、接点での強さを示した。だが前半17分、早稲田の素早い展開からディフェンスラインを突破され、最後に奥田(政経3)があっさり振り切られ先制トライを献上してしまう。均衡を破られて集中力を失った明治は直後の19分にバックスラインのパス交換で連携ミスを犯し、簡単にターンオーバーを許してトライを奪われる。浮足出す明治をよそに自慢のBKが火を噴いた早稲田は22分、奥田がハイパント処理の目測を誤ったところを見逃さず、インターセプトされゴール中央に痛恨の3連続トライを決められる。ほんの5分の間に3トライ、3ゴールの計21点を失い、選手の表情はこの日の天気のように曇ってしまう。「BKのイージーミスが続いてうまく流れに乗れなかった」(井上・情コミ3)と振り返るように自分たちのミスから試合展開を崩してしまった。
 だが、その後明治は息を吹き返すように目を覚ます。嫌な流れを断ち切ったのは安部だった。30分過ぎに相手の攻撃の芽を摘みとるような強烈な低いタックルが決まる。あまりの勢いに一瞬スタンドがざわめきたった。「あのタックルで『自分も負けてられない』と奮い立った」(山口・政経2)。安部のひとつのプレーがチームの流れを大きく変えた。すると前半終了間際の36分、早稲田ゴール前のラックから左サイドに展開し大きく外に開いていた武田にボールが渡り、そのまま左隅のインゴールにダイビングトライ。何とか勝利への望みをつないで前半を折り返す。
 前半は自陣でプレーすることが多かった明治だが、後半は打って変わって違うチームかのごとく、果敢に1対1の局面でも勝負を挑み、接点での強さを見せつける。セットプレーも安定し、ラインアウトからラックを形成して前進する得意の攻撃パターンに持ち込むなど、実力を発揮した。試合の主導権を握り始めた後半16分、マイボールラインアウトから展開し地元・九州出身の山口がゴール中央に渾身(こんしん)のトライを決める。FW、BKがうまくかみ合い、目指していたラグビーが形となって表れ始めた。トライ後の井上のゴールキックも成功し徐々に点差を詰めていく。勢いづいた明治は27分、連続的にラックを形成してつないだボールを最後に山口がトライをきっちり決め、17−21。21あった点差は4点差にまで縮まった。逆転へ向け、チームはひとつにまとまっていった。だが、激しくぶつかり合う肉弾戦は同時に選手のスタミナを大きく消費させることに。蓄積した肉体的疲労がピークに達した選手たちはブレイクダウン後のサポートが遅くなるなど、目に見えて動きが鈍くなる。

 そんな中、試合を大きく左右するプレーが生まれた。34分、早い展開から相手の攻撃を止めようと、井上が反則覚悟の捨て身のタックル。これがハイタックルと判定され、シンビン(=10分間の一時退場)を命じられてしまう。試合展開をうまくコントロールしていた司令塔を大事な時間帯で欠いた明治は防戦一方に。反撃の瞬間を狙い、最後まで集中を切らさずに戦い抜いたものの、あと一歩及ばず、無念のホイッスルが鳴り響き、ノーサイド。健闘をたたえあう両校の選手たちだが、明治の選手は悔しさを隠しきれない様子だった。
 「結集」と「圧倒」がこのゲームのテーマだった。自分たちがひとつに「結集」して、敵を「圧倒」することこそが今の明治の大きな目標。その点、後半にFWとBKの連携が取れた場面が見受けられたり、逆転に向けて気持ちがひとつになったりする姿はまさに「結集」できていた。さらに、「圧倒して勝つための理論を理解してきている選手が増えてきた」(藤田ヘッドコーチ)ように「圧倒」という点でも及第点を与えられる結果だったはずだ。「あとは気持ち、意識の問題」(上野主将・法4)だ。前半に共有しきれなかった試合のイメージ、勝つための気持ちを80分間通して持続させることができれば、真の強さが身に付くはずだ。次戦は新潟で行われる慶應戦。「今日からまたもっと上を目指していく」(星野・政経4)。強豪校相手に目指すべきラグビーが展開できた後半の戦いぶりは、確かな自信にもつながったはずだ。春に積み重ねた経験は必ずやシーズンに生きてくる。

〜試合後のコメント集〜
藤田ヘッドコーチ
「よく頑張った。手応えを感じた。(ここ数試合を通して)徐々に自分たちのやりたい(オールラウンド)ラグビーが形になってきた。『圧倒』と『結集』ができてきているし、やろうとしているラグビーの理論が分かってきた選手が増えてきている。でもまだ勝負として甘さがある(=前半インターセプトされたことなど)。ハーフタイムには1対1でやったら勝てるんだから勝負しに行け、と指示を出した。後半は相手にチャレンジする気持ちを前面に出せていたから良かった。BKはまだ良い選手がいるし、昨日のBチームでも目立った選手がいたのでまだまだ変わる」。

黒崎FWコーチ
「後半になってやっと前に出るプレーができた。前半良くなかったのは、早稲田のプレーに対して個人がどういう動きで対処するのか、情報共有が足らなかったから。後半はうまく修正できた。春シーズン、確実にステップアップはしている。だから、今日の結果には悲観はしていない」。

山口BKコーチ
「勝つと思っていたのに残念。ミスで失点したことに関してはアンラッキーだったので気にしていない。やはり足りないのは戦術うんぬんより向かっていく気持ち。帝京戦から個々の力が増え、同志社戦と関東学院戦では『圧倒』できたが、今回は気持ちが相手より弱かったということ。後半立て直したのはBKリーダーの信頼のおける(この試合を欠場しコーチをしていた)日永田(商4)の指示のおかげで僕は何もしていない」。

HO 上野主将
「今日の課題はすべて意識の問題。セットプレーから取られたのも、そういうこと。要所要所の接点で勝つ意識をもっと持たないといけない」。

LO 杉本(晃・政経3)
「前半、キック処理の失敗をしたり簡単にインターセプトされたり自分たちのミスから試合の流れをつかめなかったのがもったいなかった。受けに回っていたので、後半はブレイクダウンで接点の激しいプレーを心がけた。関東学院戦での勝利からみんな自信をつけてきている」。

FL 山本(政経3)
「関東学院戦の時の方がFWもBKも良いプレーをしていた。スクラムが前半安定できずに苦労したけど、後半はなんとか修正できたと思う。今日は全体的に受けに回ってしまったから、やっぱりFWが前に出ないといけない」。

SO 井上
「前半はBKのイージーミスが多かったためにうまく試合の流れがつかめなかった。立ち上がりが特に悪かった。関東学院戦では集中力が試合開始直後からあったのに、今日は接点で自分たちが理想とするアタックをしていてもどことなく焦っていた。後半は相手を『圧倒』できていた。また、以前はFWとBKがバラバラだったが、試合を重ねるにつれてひとつになってきているので全体的にチームはレベルアップしていて、だいぶ良くなっている。もっと前に出られるようになるとさらに良くなる。(自身のシンビンについて)チームに迷惑をかけてしまって申し訳ないことをした。反省している」。

CTB 安部
「今日は受けに回ってしまっていた。後半は気持ちを切り替えて修正できた。チームは練習でやったことが試合でできてきている。精度も上がってきているし段階ごとにステップアップしている」。

CTB 星野
「今日の失点は運がなかった部分もあった。でも、その運も引き寄せられるようなプレーをしないと。今年はFWから良いボールが供給されるから、決められるところはしっかり決めたかった。パス、個々のスキルは確実に向上している。今日からまたもっと上を目指さないとならない」。

WTB 山口
「(今日の結果を踏まえて)悔しかった。(明早戦は)幼少時代からの憧(あこが)れだった。TVの中の世界だったから出場できて感慨深いものがあった。今日は前半、浮き足立っていたが(同期の)安部の目の覚めるようなタックルを見て自分も奮起した。それまでは気の緩みがあった。ハーフタイムでは『相手に合わせるのではなく1対1の状況を自分たちで作り出して前に行け』と指示された。関東学院戦の意識は前半良くて後半悪かったが、今日は逆に前半悪かったが後半立て直した。今後の課題は80分通して気持ちを切らさずに戦うこと。そのためには日々の練習から集中してやらないとならない」。

ニュース
 
 この記事へのご意見はこちらからお寄せください。
 今後の明大スポーツ運営への参考にさせていただくほか、ご意見としてご紹介させていただく場合もございます。
 ※必ずEmailアドレスをご入力ください。
 ※htmlタグなど、一部本文中にご利用できない記号がございます。
Email: