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TRY AGAIN  (15)「スクラムで圧倒します」 塚原巧巳・中村駿太 第一列U20コンビ対談  

 
 前期は、大学選手権5連覇の帝京大以外の大学に勝利。関東大学春季大会グループBでも優勝を果たしたラグビー部。丹羽政彦監督(平3文卒)就任2年目を迎えた今年、目標とする対抗戦、大学選手権、ジュニア選手権での「三冠」へ向け、着実にチームは成長を果たした。春に引き続き今回は、首脳陣と選手たちに全16回に渡り前期を振り返ってもらった。

 U20日本代表の主力としてJWRT優勝に貢献し、一回り大きくなって帰ってきた塚原巧巳(政経3=国学院栃木)と中村駿太(商3=桐蔭学園)。今後のフロントローを支える二人に、U20での経験、春シーズンの総括に加え、セットプレーについても語ってもらった。

――U20でのJWRT優勝を振り返って
中村:
去年も出ていましたが負けてしまっていたので、今年こそはという思いがありました。僕たちがどこの国よりも早く起きて、そして遅くまで練習していました。一番きついことをやっていた自信はあったので負けたくなかったです。

――U20で学んできたことは何ですか
中村:
メンタルです。オンとオフの切り替えであったり、一つ一つの練習でキーになるポイントは違います。この練習はこれが大事で、この練習はこれが大事だと、それぞれの練習で切り替えなければいけません。明治ではいつも同じテンションで、同じことを意識してやっていたのでそこを学びました。
塚原:駿太が言いたいことを言ってしまったのですが、練習の入りから全力で入るということです。あとは、自分は日本では体は大きい方ですが海外行ったら周りが大きくて、自分のボディーポジションではなかなかゲインできませんでした。それでも姿勢を低くすればゲインできました。日本で同じ大きさの相手に対しても低くいけばゲインができると思います。

――中村選手は去年と比べて、より前に出られるようになった印象ですが
中村は突破力に磨きをかけた
中村は突破力に磨きをかけた

中村:
U20の期間中に、外国人とやる中でどうやったら前に出られるか、ということを自分の中でずっと考えていました。僕は日本に帰ってきてもそこまで大きくなく、普通のサイズなので同じことが言えると思います。ジャパンでやっていたことを少しずつ変えながら、試行錯誤しながらやっていました。スーパー15のジュニアチームとやった時には、ほとんどゲインできなくて全く駄目でした。しかし相手のレベルが落ちた時はその分、コンタクトが楽に感じたということはあります。海外で一番は学んだことは体の使い方ですね。

――体の使い方について、もう少し具体的に教えてください
中村:
僕はターンが好きなのですが、言葉にするのは難しいです。
塚原:難しいね。ダウンスピード?
中村:違う。コンタクトをする時に一番意識していることはタイミングです。早めにしゃがむと相手も対応できますが、近づいてからしゃがまれると相手は無理です。最初から流れてずらしても対応されます。そこを学んだというか、試合をやっていく中で習得しました。

――JWRTで足りないと感じたことはありますか
中村:
自分に足りていないところは少しずつありますが、JWRTのレベルならば通用します。しかし上で通用するかということになると、全部にもっとプラスアルファしていかないと駄目かなと思います。フィジカルの部分もそうですし、スピードもそうですし、テクニック、スキルもそうです。すべてにおいてスキルアップをしていかなければ、スーパー15のジュニアのチームやフル代表では戦えないと感じました。
塚原:フィジカルの面では通用する部分もありましたが、海外の同じポジションの選手は器用でした。特にディフェンスの部分です。タックルであったり、スピードに追い付けなかったり、器用さが全く足りなかったなと思います。相手にステップを切られた時に付いていけなかったりもしたので、課題としてはそこだと思います。
中村:おそらく塚原は、自分から先に仕掛けていれば止められたと思います。相手に先に動かれると抜かれます。高校3年生の頃から一緒にやっていますから分かります。

――世界でも通用すると感じたことは何ですか
中村:
形かな。
塚原:上手さ。
中村:上手さです。ジャパンはシェイプやスキルという部分で他のチームを上回っていました。世界のどこのチームもシェイプをやっていますが、JWRTでやったどこのチームを見ても戦術理解が行き届いていませんでした。個人のパワーであったり、スキルで持っていくみたいな感じでした。組織力は絶対にジャパンが上でした。

――JWRTの経験の中で明治に還元できることはありますか
塚原:
全部ですかね。
中村:全部。
塚原:でも、やはり一番は入りの精度です。明治は入りが悪いことがあります。ジャパンは入りから意識していました。
中村:それを「言う」ということが大事でしょ。引っ込み思案だから思っていても言わない、話さない。これから口に出してよ。頼みます。
塚原:はい。
中村:僕はU20で勝った良い文化、優勝までの過程を伝えたいです。4、3、2、1年生、今の明治は誰も明治でチャンピオンになっていません。過去に全国大会優勝した人も5人くらいしかいません。勝てるチームか負けるチームかは過程で決まってくると思います。そこの過程の部分を伝えられるかなと思います。

――過程とは具体的にはどういったものですか
中村:
一つ一つの練習のキーを口酸っぱく言うといったコミュニケーションの部分です。そこが一番です。みんなが分かっていても口にすることで再確認できます。

――U20日本代表で刺激を受けたチームメートはいましたか
塚原:
中村です。
中村:いやいやいやいや。
塚原:実際、駿太。
中村:僕は堀越(帝京大)。高校の同期にも先生にも、大学でもすごいプレッシャー掛けられていました。
塚原:堀越だけには負けんなよ。
中村:そういう意味で、いいターゲットでした。フィールドプレーはすごく良いので、コイツには負けたくないみたいな感じでした。2年後とかすごい楽しみです。
塚原:俺も駿太やめようかな。
中村:どうぞどうぞ。
塚原:同じポジションとして下の三浦昌悟(東海大)。組んでみて強かったので、これから上に上がるにつれてライバルになると思います。

――チームとしての春を振り返ってください
中村:
帝京大に負けてしまいましたが、それまでは全勝でした。その帝京大戦も負けた12―53というスコアほどの差は感じていません。一つのプレーを変えれば、全部変わると思います。充実した春でした。ただ一つ負けたということだけ悔しいです。
塚原:帝京大にも勝ちたかったです。駿太も言った通り、帝京大との差はあまりないと思いました。ステップアップになる春だったと思います。
中村:そうだね。ステップアップになる春でした。

――個人としてはどういう春でしたか
中村:
ケガをしたら試合に出られないし、シーズンにも影響してくるのでケガなく全試合出られたことが自分の中では良かったです。実りあるいい春でした。個人としても充実していました。
塚原:自分の取り柄であるスクラムでは圧勝して勝たなければいけない。スクラムで圧勝することができなかったので課題として残りました。
中村:僕もセットプレーは課題に残りました。ラインアウトは○、スクラムは△でした。

スクラムにこだわる塚原
スクラムにこだわる塚原
――小村ヘッドコーチもスクラムについては言及されていましたが
中村:
春はU20のスクラムをやってみたり、ヤマハのスクラムを取り入れてみたり色々な組み方をしました。自分たちの中で、これでいくという形が無かったので迷った部分もありました。単に自分たちが弱かったこともあります。
塚原:でも通用した部分もあったから、次につながる感じだったよね。
中村:そう。負けてはいましたが、ネガティブな負けではなくポジティブに捉えられていました。なんで、なんで、なんでと、どんどん生まれてきた感じでした。今、圧倒していてこのままいこうぜという感じではなく、ある程度は組めていましたが負けている試合もあったことは逆に良かったかなと思います。

――セットプレーの完成度は
中村:
スクラムの完成度は半分くらいじゃない?
塚原:半分くらい。でもやはりセットプレーがちゃんとしないと次につながらないと思います。
中村:スクラムは半分くらいだね。ラインアウトは70パーセントくらいです。
塚原:ラインアウトは結構良かったよね。
中村:去年と違い、スピードで取るということができています。ラインアウトは本当に良かったです。あとはクオリティー。質の部分を高めればもっと良くなると思います。

――明治の一列目はどうですか
塚原:
層が厚いです。
中村:責任あるポジション。やはり明治はスクラムが強いというイメージをファンの方もラグビー関係者も持っています。スクラムの基盤となるのはフロントローなので、すごく責任のあるポジションだと僕は思っています。
塚原:自分も同じです。責任があるポジションだからこそ層が厚いし、ポジション争いも必死にならなければいけないのだと思います。

――秋シーズンに向けて、目標と意気込みをお願いします
塚原:
スクラムで圧倒します。スクラムにこだわっていきたいです。あとは先程も言いましたが、ポジション争いに負けないように頑張っていきます。出続けられるPRでありたいです。目標は大学選手権優勝です。
中村:今、出続けられると言いましたが、ケガをしないことが大前提です。一本目で出ている人がケガをするということは周りに迷惑が掛かるので、まずはケガしないということです。そして最大のターゲットは優勝。対抗戦、大学選手権、ジュニア選手権の三冠を取ることを目標にやっています。そのために体を張り続ける。自分にしか出来ないプレーがあると思います。今、周りを見ていても自分と同じプレーが出来る人は絶対にいない。
塚原:器用だからね。
中村:フロントローで僕以上に器用な選手はいないと思います。状況判断であったり、試合を見る目、流れを読む力というのは絶対フロントローの中で負けないと思うので、そこの部分をもっと発揮できるように頑張っていきたいです。


◆塚原巧巳(つかはら・たくみ)政経3 国学院栃木高出 183cm・121kg
◆中村駿太(なかむら・しゅんた)商3 桐蔭学園高出 176cm・102kg


[柴田遼太郎]

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