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19年ぶりの大学日本一に導く


責任とリバイブ  (5)「私自身も常にハードワークしていきたい」小村淳ヘッドコーチ  

 
 復活する。明治である責任を果たし19季ぶりの大学日本一へ。中村組が掲げるスローガンは「責任とリバイブ」だ。関東大学春季大会の初戦・法大戦の前日まで、紫紺のリーダー陣それぞれの思いを紹介する。 
 第5回は小村淳ヘッドコーチ。粉骨砕身して明治のために尽くす指揮官に今季に懸ける意気込みを伺った。

――就任3年目になりました

現在の4年生たちは、私がヘッドコーチに就任した2年生の時に初めて紫紺を着た選手が多く、当時、試合後の感想を聞くと緊張して練習通りのプレーができなかったという選手が多かった。2年前に現在の4年生が試合に出ることが多かったために、試合になったとき、相手とコンペティション(競い合うこと)ができる選手が多くなってきたと思います。例えばキャプテンの中村は、2年前から帝京大の強さ、能力の高さを試合で経験することができている。他にも多くの選手がその経験を積んでいるので、6連覇中の帝京大に試合前から気持ちで負けることはなくなっているはず。また3年目になって、明治のスタイルを理解し、試合の中で修正能力などもついてきているのではないかと思う。

――昨年度の振り返りをお願いします
昨年のチームは春から結果を求めてきた。そしてピーキングを対抗戦の開幕戦に持っていった。その後も帝京戦までは上手くいっていたが早稲田戦からはケガ人も多くなりチーム力も低下してしまった。1年間でのピーキングの持っていき方を今年の反省材料にしていきたい。

――特長も含めて、中村組はどういうチームですか
スクラム、ラインアウトといったセットピースが強みになっていくチームだと思う。特に、スクラムについては、キャプテンの中村、そして須藤、塚原、植木の一列が全員4年生ということもあり、日々スクラムについてこだわっていける。そして、東、小林といった選手が加わると、1番から5番までが4年生になるので、ラインアウトについてもこだわっていける。

――FWコーチが変わりました
阮コーチは、サントリーで日本一、FWコーチの経験もあり、ノウハウ、説得力全てにおいて経験豊富なコーチ。そして、明治OBということもあり、明治愛が強い人間でもある。常に新しいエキスを入れてくれることにより私自身も刺激になり、選手にとってもレベルアップにつながる。永井コーチについては、常翔啓光学園でのコーチ経験があり、ディベロップメントチーム中心の指導になるだろう。彼も明治OBであり、明治を復活させるために恩返ししたいという気持ちから明治に来てもらった。

――具体的な変化はありましたか
FWは昨年の練習から阮コーチが加わったことにより、厳しさ、基本的なことの徹底を常にフォーカスした練習になっている。また、昨年よりもさらに緊張感を持って練習できていると思う。

――今年の春のプランを教えてください
9試合あるが、結果より中身を求めている。春シーズンにチームでフォーカスしていることを理解し、チャレンジし、遂行していきたい。点差ではなく、チームでやっていることをどれだけ精度を上げ、相手とコンペティションすることができるかを見ていきたいと思う。

――今季、力を入れていこうと考えていることはありますか
セットピースとディフェンスです。トップリーグのトップ4のチームのタックルアベレージは85パーセントを常に超えている。そんな中、明治は70パーセント以下。昨年度の主要7チームとの試合において、明治は平均得点より平均失点の方が多い。筑波、慶応、帝京、早稲田、大東、関西学院、筑波、計7試合のスタッツを出しても平均トライ数3.4に対して、3.9トライ取られてしまっている。ディフェンスをしっかり行って、敵チームを2トライに抑えることができれば結果はついてくる。帝京に一番取られなかったのは明治ではあるが、ただ明治は1トライも取れなかった。アタックもフォーカスしなければならないが、帝京戦での失点31点を0にすることにこだわりたい。明治は3トライ、20点以上取れるチーム。再度、ディフェンスシステム、タックルという部分にこだわっていきたい。その他、キック、キックチェイスの精度を上げ、しっかりと敵陣へのマネジメントをしていく。そして敵陣でポゼッションを上げ、スコアまで持っていく。帝京と明治を比較しても、セットピースの獲得率は変わらない。ポゼッションも変わらない。ただ、敵陣22メートルライン付近に入ったときの帝京大はほぼ80パーセントの確率でトライを取っている。それに対して明治は30パーセントくらい。ゴール前での精度を上げていきつつ、ディフェンスのストラクチャーを決め、失点を抑えていきたい。

――ディフェンスに関しては昨年度もおっしゃっていました。昨年度と違うところはありますか
1対1のディフェンスというより、相手が1人だったら4人、相手が2人でも4人という常に4人のパックでディフェンスをするということを意識させたい。今まで明治の一番の課題はディフェンスのファーストタックルの精度があまりにも低いことだった。色々考えた時に、神戸製鋼の前ヘッドコーチ・ギャリ―・ゴールド(シャークスヘッドコーチ)と面談する機会があり、神戸製鋼も去年は明治が目指しているようなラグビーをしていたのでアドバイスをもらいに行った。その時に1番こだわっていたところはセットピース、ディフェンス、ポゼッションの3つだった。そのプログラムに非常に興味があり、それを私なりに理解し、明治でのプランニングを考えた。今までの明治のディフェンスは、飛び出して飛び込んで抜かれてしまったりしていた。今年はワークレート、ロータックル、ラインスピードを意識しチームディフェンスを行う。1対1でディフェンスするのではなく、ワークレートを上げ常に4人のパックでディフェンスすることにより1対1でのタックルアベレージを85パーセント以上に上げることを目指したい。

――同じ指導者として、ギャリ―・ゴールド氏から刺激は受けましたか
やはり実績、結果を出しているコーチなので非常にリスペクトできました。ディシプリンを常にグラウンド外でも指導していると聞いた。その他に、勝負に対する情熱がすごかった。私が訪問した時にトヨタとの練習試合を行っていて、前半は負けて終了していた。ハーフタイムにギャリ―・ゴールドが選手に対して「トップリーグが終わってこれから日本選手権がある。この中で日本選手権に出たい奴が何人いるんだ、そのようなエネルギー、パッションが一つも見えてこない」と選手に刺激を与えていた。やはりトップリーグでもそのようなメンタリティーがある。特に学生には試合でも練習でもパッション、エネルギーを与える指導を行っていかなければならないと思った。

――最後に、ヘッドコーチとしての意気込みをお願いします
今年の4年生は、2年生の時から見ている。特に下級生時代厳しく指導したこともあり、思い入れは非常にある。私の学生時代はメンバーにも恵まれ、4年間で3回日本一を経験できた。今の選手たちにも日本一を経験させ、中村キャプテン中心にあたらしい明治の文化をつくりたい。そして日本一になるために私自身も常にハードワークしていきたい。

――ありがとうございました
[柴田遼太郎]



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