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一瞬のスピードが武器だ


俺だ。  (7)梶村祐介 誰にも止められない男になる  

 紫紺を支えるのは俺だ。レギュラー選手はもちろん、ディベロップメントチームの選手やスタッフ、首脳陣、OB、ファンに至るまで、様々な人間の力が明治を頂点へ押し上げる。全ては大学選手権優勝のために。「俺だ。」では、明治復活に力を尽くす個人を取り上げる。
 ワールドラグビーU20チャンピオンシップに参加したメンバーから、全5試合にスタメン出場した梶村祐介(政経2=報徳学園)と、本ポジションであるHOとして出場することはできなかった朴成浩(政経2=大阪朝高)をピックアップ。同じ遠征に参加しながら、違う経験をした2人。それぞれの立場だからこそ見えたものとは何なのか。
 第7回は梶村祐介(政経2=報徳学園)。U20日本代表では強豪チームを相手に持ち前のボールキャリアーとしてのスキルに加え、苦手としていたディフェンス面でも貢献した。超高校級の怪物と期待され明治の門をたたいた昨年。対抗戦で鮮烈なデビューを飾り、伝統の明早戦でトライも決めた。海外遠征を終え一回り成長した若き獅子の今に迫る。

「俺だ。(8)朴成浩 ポジションは選ばない」も併せてご覧ください。


――まずは5月に行われた合宿について教えてください
 オーストラリア戦の前だったので、チームとして一人一人の判断をしっかりできるようにといった練習が主だった。その中で試合形式の練習だったりもやって、その時は最初の方は僕もリザーブだった。結局リザーブのまま遠征に行って第2試合でスタメンをもらったという感じ。

――次に、5月に行われたU20オセアニア選手権でチームとして得たことを教えてください
 (2戦目の)オーストラリア戦が一番印象に残っていて、ずっと均衡したゲームで勝ち切れなかった。本番が次のイタリアでの大会だったので、オーストラリアでも勝ちたかったがチームとしてどういう流れをつくっていくかっていう形をつくりたかった。僕らはキックカウンターとFWがゴール前の近場をどんどん攻めていくっていうのが持ち味としてあったのでそこでオーストラリアからトライが取れたことが自信になった。モールやスクラムはオーストラリアを完全に圧倒していた。

――初戦(ニュージーランド戦)はリザーブでしたが、その後スタメンをつかんだきっかけを教えてください
 この大会はアタック関係なしにディフェンスでとにかく自分に自信を付けるところに設定していた。そこでしっかり笠原(開盛・中大)とコミュニケーションを取れたかなと。僕が入ってからゲインされることもなくて良かった。

――それ以降はずっとスタメンでした
 アタックは自信を持ってやろうと思っていて、自分が使われるか使われないかっていうところでディフェンスが1番スタッフの方も見ていると思うのでオーストラリアの大会からディフェンスはしっかりしようと考えていた。それが3試合ともうまくいってスタメンで使ってもらえたんじゃないかと思う。

――ビートウェールズを掲げて挑んだワールドラグビーU20チャンピオンシップについて教えてください
 (ウェールズは)ビデオでしっかり見て、ミーティングもすごい中竹さん(U20日本代表ヘッドコーチ)が多い回数やってどんなチームかというのは理解していたが、実際試合になってみると、ブレイクダウンはさほど強いとは感じなかったが、BKのスピードとか1人1人のスキルだとかがニュージーランドと同じくらいだったそこでうまく走らせてしまったかなと。ただ、ゲームの入りはしっかりエリアも取れて相手の自陣でラグビーができて、とりあえず3点も取れた。入りは良かったがその後はずっとウェールズの時間だった。(個人としては)ウェールズ戦でディフェンスが崩れてしまって1番ダメなところが出てしまった試合だった。そんなに上げるディフェンスじゃなかったんですが、その待ちながらのディフェンスで相手に差し込まれてしまう部分があって、特にセットピースからのディフェンスが自分の中で1番精度が低かった。そこがウェールズ戦で出てしまって、早いBKにどんどん走られてっていう感じで結果は66失点という風になってしまった。

――唯一勝利を挙げたサモア戦について教えてください
 実は前日に目を傷めてそこで熱が出てしまって寝込んでいて、試合に出れないっていうふうになってしまった。それでもドクターたちが頑張ってくれて出れることになって、今まで以上に勝ちにいかなきゃいけない気持ちになっていた。試合で僕らが1番ターゲットにしていたのが、中盤のラインアウトで絶対プレッシャーをかけてターンオーバーするってことで、サモア戦は完全にそれがはまった試合だった。

――最終戦のアルゼンチン戦について教えてください
 この試合で人生で初めてイエローカードをもらった。相手にゲインをされて、僕のうち誰もいなくてこのままじゃトライかなと思ってインテンショナルノックオンをしちゃって。アルゼンチンは今までやった中で1番でかい相手だった。190センチ台も5、6人いて2メートルも2人いた。フィジカルも強くて、その中でみんながロータックルに入って、モール、近場のFWのプレーだったりとかでしっかりゲインが取れてキープレーヤーの野口(竜司・東海大)、テビタ(タタフ・東海大)がいい仕事をしていてゲームとしては良かった。

――同世代のトッププレーヤーと一緒にプレーして得たものはありますか
 CTBの3人も個人個人がすごいいいところを持っていて、僕はすごいアタックに自信を持ってて、アタ(アタアタ・モエラキオラ・東海大)もここ1番でビックプレーができるすごいいい選手で、海外の選手相手でもどんなときでも絶対ブレイクするし、笠原は安定したディフェンスがすごい。僕はディフェンスが得意じゃないのでそこをやらないといけないなと思う。ラグビーしている時以外でも、話したりした。アタは同じ部屋だった。元から仲は良かった。日本語ペラペラですよ。テビタとアタとファウルア・マキシ(天理大)が集まるとトンガ語で喋ってますけど。みんな、明治に帰ってくれば敵になる。向こうの弱いところが間近で見えるというのもすごいいいこと。あの時は代表がファーストチームと思ってプレーしていたが帰ってきたら明治を勝たせないといけない。その点では色んなところを見れたのは良かった。

――ともにU20として戦った明治の仲間たちについて教えてください
 特に前田剛(営2=報徳学園)はU20の中でもパッションを大事にして、試合に出れなかったのもすごい悔しかったと思うし練習中もテビタにぶち当たったり、気持ちでチームを引っ張っていくような感じだった。そこはスタメンリザーブ関係なしにすごい見ていて、同じチームとして嬉しかった。成浩(朴成浩・政経2=大阪朝高)とかも試合にはラストしか出れなかったけど、ずっと水とか氷とかサポートしてくれて。やっぱりそういうサポートがないと試合はできないし、嬉しかった。

――中竹ヘッドコーチとのエピソードがあれば教えてください
 ウェールズ戦が終わったときに、ラグビーを始めてから1番くらいに落ち込んでいた。アタックも良くなかったし自分がいけないというのがよく分かった試合だった。でもその次の日に中竹さんがビデオを見るとディフェンススキルではなくてコミュニケーションができてなかったり、内側からのプッシュが来てなかったり、梶だけの責任じゃない、と言ってくれてすごく楽になった。選手のことを思ってくれているし、すごく優しい方。

――長い遠征が終わりました
 最低限の残留って仕事はしましたが、アルゼンチン戦では勝てる試合で落としてしまって悔しい。それでもU20は確実に進歩してて、僕たちの代で世界で10位に入れるようなチームになれたというのはすごいうれしいこと。その中で、やはり1勝ではなくて2勝、3勝ってしたかった。

――2019年のワールドカップに対する意識が強まったということはありますか
 中竹さんも積極的にその話はしていて、19年にはこのメンバーが全員いてほしいなって言われて。BK同士で、部屋が近いというのもあって、尾崎晟也(帝京大)とか、アタとかあと金井大雪(法大)とかみんなで集まって話したりして、やっぱり15年が終わった後に絶対メンバーは変わるのでその中で僕らが入っていきたいという話をした。

――中村駿太主将(商4=桐蔭学園)や桶谷宗汰(営3=常翔学園)選手など、U20での経験で大きく変わった選手がいます
 僕も帰ってきてすぐにチームのブレイクダウンに入ったときに日本人の選手はすごい軽く感じた。15人全員が海外の選手でその人たちに体を当てていたので、こっちに帰ってきて体を当てるとすごく楽に感じる。向こうにいる間、アタックの部分はずっと自信を持って相手のラインをブレイクしようと考えていた。その中で、1番衝撃を受けたのがフランスの12番の選手。僕の正面に当たる瞬間にずれて、その瞬間トップスピードが出ていたのにさらにもう1ギア上げて通り過ぎていって、消えるぐらいのスピードだった。そういったところ、アタックもディフェンスもがむしゃらにいかなければいけない。ボールキャリアーでのがむしゃらにもっと前にでるという意識は付いたかなと思う。

明治の未来を担う
明治の未来を担う
――今季の明治はどうでしょうか
試合結果は向こうでもずっとみていて、流経に負けて東海に負けて帝京に負けてっていうシーズンだったと思うんですけど、早稲田戦とかにはチームとして精度が上がってきて、去年のシーズンよりも全員が充実したシーズンだと思ってると思う。阮(申騎FWコーチ・平11卒)さんが来て、実際練習はすごいしんどい。怖くてきついけど、怒るだけじゃなくて細かいところまで教えてくれる。FWコーチなんですけど、チーム練習の時はBKも一緒にブレイクダウンをするのでその時とかに、FWに負けているようじゃ帝京に勝てないと言われる。細かいところも教えてくれたので、すごいいいことだなと思う。

――2年生になって心境の変化はありましたか
去年は上についていくという感じだったが、2年になってついていくというだけじゃ上も納得してくれない。下級生の中では僕がもっとリーダーシップをとっていきたい。

――今年の明治はCTBの層が厚いです
僕的には12番をやりたいって気持ちがあるので、その時は鶴田馨(営1=筑紫)、今度復帰する尾又寛太(商3=国学院栃木)さん、康一(松浦康一・政経4=佐賀工)さんも修司(川田修司・情コミ4=桐蔭学園)さんもいるのでセンターは去年以上に熾烈(しれつ)。その中で12番だけは菅平までに奪い返したいなって。馨が買われてるのがやっぱりディフェンス力で、スタンドもやっててアタックも自分から仕掛けるっていうのが馨のいいところ。でも僕はキャリアーの強さだったら馨より強い自信があるのでまずアピールすることと、ディフェンスは去年と絶対違うっていうところをスタッフに見てもらうこと。まだ実戦形式でやっていないので。菅平の東海、天理戦で遠征で変わったなと思われるようにしたい。ディフェンスは変わったと思う。先週まではAでやっていて、あとは馨と康一さん。僕は今サインとか覚えなきゃいけなくて、どんどんオプションが増えてきて、頭のほうが使っている感じ。康一さんはすごく優しい。

――明治に入って1年が経ちましたが何か心境の変化はありますか
勝ちたいという気持ちの面が去年ももちろんあったが自分のことで精いっぱいでとにかくひたすらやることしかできなかった。チームの核としてできるようになりたい。今のところはまだ試合に出れていないので、僕もシーズンまでにはしっかりフィットしたい。もちろん打倒帝京でやっているが、早稲田、筑波っていう別のチームに去年は負けているのでまずは帝京以外に勝つ。そのうえで大学選手権決勝で帝京と優勝争いできたらいいなと思う

――今の俺のここを見てくれというポイントはありますか
去年はアタックでアピールできたところもあったが今年は本当に、誰も止められないセンターっていうのを目標にしたい。これは高校3年の時と同じ目標。大学の中で誰が1番強いかなったときに名前がすぐあがるような選手になりたい。今の時点では、森谷さん(帝京大)とか勝浦さん(早稲田)みたいな相手から嫌だなと思われる選手になれば僕にマークが集まって外側が空いてくると思う。

――梶村選手に懸かる期待は大きいです
明治に入ったときに、絶対に色んな方から応援されるというのは分かっていた。特にその中でも早明戦みたいに色んな人が応援してくれて、負けてしまうとがっかりされる。プレッシャーをかけられた分だけどんどんいいパフォーマンスが出ると思うので、本当に色んな方に応援されるような選手になってその中で、トライを取れる、1人でBKラインをこじ開けられるそういった選手になりたい。

―ありがとうございました

◆梶村祐介(かじむら・ゆうすけ) 政経2 報徳学園高出 180p92s
主なポジションはCTB。高校時代に日本代表候補強化合宿練習に召集された経験を持つ。紫紺デビューは昨年の対抗戦初戦の筑波大戦。シーズン終盤にはケガ人の続出により急造WTBも任された実力者。巧みなスキルと瞬発的に上がるスピードで敵の意表を突く。オフの期間も鍛錬を怠らない努力家。好きなことは温泉に行くこと。2015年度U20日本代表。

[三浦亜優美]


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