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試合後に涙を流す中村主将

ラグビー部  東海大に逆転負け 大学日本一への挑戦終わる/全国大学選手権

◆11・22〜1・10 第52回全国大学ラグビーフットボール選手権(秩父宮ラグビー場他)
▼1・2 ファイナルステージ準決勝 東海大戦(秩父宮ラグビー場)
 明治19{19―7、0―21}28東海大〇

◆スコア◆
明治
東海大
前半後半得点前半後半
PG
DG
1921
19
合計
28

 大学日本一への道は、準決勝で絶たれた。5年ぶりに正月の舞台に登場した明治だったが、東海大に逆転負けを喫した。前半は試合を優位に運び19―7とリードして折り返すも、後半は一転して東海大ペースに。後半28分に逆転されると、33分にトライを奪われ突き放された。反撃したい明治だったがミスやペナルティーが重なり後半はノートライ。19―28でノーサイドとなった。これで「リバイブ」を掲げた中村組の挑戦が終わった。

 後半は悪夢の40分間だった。12点のリードを奪った前半から一転、東海大に主導権を握られた。開始直後に5点差に迫られて膠着(こうちゃく)状態が続く中、明治は19分、21分に敵陣22メートルライン内でラインアウトのチャンスを得る。しかし、ここで2本続けてボールはジャンパーの手に収まらず。「勝負どころのセットピースの差だった」と中村駿太主将(商4=桐陰学園)が振り返るように、ミスから流れを手放してしまった。
 悪い流れは焦りを生んだ。数少ないチャンスでオブストラクション、スローフォワードなど反則を連発。ゲインラインを切っても、密集で孤立する場面が見られた。「一人一人に焦りや、この状況を変えたいという思いが前に出てしまった結果、ペナルティーにつながってしまった」と中村主将は唇を噛んだ。
 徐々に東海大の圧力を受け始めると、28分にゴール前でしつこくモールをつくられテビタ(東海大)が同点トライ。ゴールが決まり逆転を許す。33分には自陣22メートルラインでリモールされると、ディフェンスラインにできた穴から再びテビタにトライを決められた。明治は反撃及ばず、後半ノートライ。ノーサイドの瞬間、選手たちは茫然(ぼうぜん)とピッチに立ち尽くした。

 19年ぶりの大学日本一を目指した今シーズン。王者・帝京大と接戦を演じ、3年ぶりに対抗戦優勝を果たすなど、明治復活の期待が高まった。実力のある4年生を中心にチーム力を高め「失速明治」の汚名を返上。大学選手権に入ってからも成長を続けた。丹羽政彦監督も「本当にいいチームでしたし、私自身も自信を持って今日の試合に臨めた」と選手たちを称えた。しかし、長い間閉ざされていた扉を開くことはできず、思いは来年以降に託されることになる。下級生ながら絶大な存在感を発揮した左センター梶村佑介(政経2=報徳学園)は「この負けを無駄にせずに、来年につなげたい」と力を込めた。

 田村 無念の負傷退場
 絶対的な存在としてチームをけん引してきたフルバック田村熙(営4=国学院栃木)が開始早々に負傷退場。ハーフラインからゴール前まで個人技でラインブレイクした場面で右太もも裏を痛めた。予期せぬ事態に「正直、チームとして動揺してしまった部分はあった」と田村の代わりに入ったウイング齊藤剛希(商4=筑紫)は振り返る。「熙を決勝に連れて行こう」とチームは奮起したが、願いはかなわなかった。試合後、松葉杖姿で会場を後にした田村は「自分自身も悔しいですけど、4年生全員に申し訳ない」と淡々と語った。

[坂本寛人]

◆大学選手権 対東海大戦の先発メンバー&リザーブ◆
1.PR植木悠治(政経4=常翔学園)→17.祝原(後半35分)
9.SH浜野達也(文3=西陵)→21.福田(後半19分)
16古田雄也(商2=国学院久我山)
2.HO中村駿太(商4=桐蔭学園)10.SO堀米航平(商2=流経大柏)
17祝原涼介(情コミ1=桐蔭学園)←1.植木(後半35分)
3.PR塚原巧巳(政経4=国学院栃木) →18.板橋(後半37分)
11.WTB紀伊皓太(文4=日川)
18板橋将貴(政経3=流経大柏)←3.塚原(後半37分)
4.LO東和樹(政経4=京都成章)→19.井上(後半35分)
12.CTB梶村祐介(政経2=報徳学園)
19井上遼(政経1=報徳学園)←4.東(後半35分)
5.LO小林航(法4=明大中野八王子)
13.CTB尾又寛汰(商3=国学院栃木)
20安永賢人(営4=長崎北)←7.田中健(後半15分)
6.FL古川満(商2=桐蔭学園)
14.WTB成田秀平(営3=秋田工)
21福田健太(法1=茗渓学園)←9.浜野(後半35分)
7.FL田中健太(営4=大阪桐蔭)→20.安永(後半15分)
15.FB田村熙(営4=国学院栃木)→23.齊藤剛(前半9分)
22松浦康一(政経4=佐賀工)
8.No.8松橋周平(政経4=市立船橋)

23齊藤剛希(商4=筑紫)←15.田村(前半9分)


試合後のコメント
フッカー中村駿太主将(商4=桐蔭学園)

「悔しいの一言。(負けに結びついた一番のポイントは)後半の入りとペナルティーマネジメントのところ。特にペナルティーのところは大きかった。後半の入りはもちろん意識していたが、ペナルティーをしてしまったことと敵陣でラインアウトを取れなかった。東海大学が強かった。ブレイクダウンも強かった。うちのディフェンスも悪くなかった。本当にペナルティー。全体的には良かったが、後半が良くなかった。それがスコアに出てしまったと思う。(運動量が)落ちたとは思わないが、勝負のあやの部分で東海の方がうちよりいいプレーをしていた。(警戒していた外国人留学生は)強かったけれど、止まっていたと思う。最後走られたのはうちの集中力が欠けていた」

右プロップ塚原巧巳(政経4=国学院栃木)
「絶対勝って決勝に行こうという話をしていた。スクラムは前半最初に組んで行けるなって感触があった。後半、多少相手も修正してきたところはあったがスクラムとしては全然勝っていた。ディフェンスはいらないところでのペナルティーが多かったのでそこが良くなかった。ブレークダウンは、外国人選手が入ってきてそこが強かった。モールは最初いかれたが、修正できた部分もあったしいかれた部分もあった。(田村が序盤に抜けたが)煕の分まで頑張って最後まで走るという話をした。今回は負けたが次に生かせるよう頑張りたい」

左ロック東和樹(政経4=京都成章)
「いい結果にならなくて残念です。悔しいです。前半にいいところがいくつもあったと思うけれど、後半の1回2回のミスで明治が得点するべきところで東海大に逆にチャンスを与えてしまった。そのミスが負けにつながってしまったと思う。前半はFW戦でスクラムを押せたりいい形で戦えていたので、リードできた。でも後半にそのFWがミスをしてしまい得点が離れた。(前半のラインアウトボールのスチールは)みんなが集中力高く反応できた。後半のラインアウトの選択はその前のミスとか関係なくその場の判断。色々な理由が重なってキープできなかった。(競技人生もこれで最後で)個人としてこんないい環境でラグビーをできて、ありがたいという気待ち、感謝の気持ちでいっぱいです。後輩にはこのシーズンの終盤まで戦うということを、伝統にして築いていって欲しいです」

右フランカー田中健太(営4=大阪桐蔭)
「前半の入りは良くできたが、後半相手のFWに後手後手になってしまって負けた。試合前は、試合を楽しむつもりで、いつもの試合とは雰囲気も違うので気合いを入れて、絶対勝つという気持ちで挑んだ。後半の入りで先に得点を取れなかったことが敗因だと思う。セットプレーは、スクラムは問題なかったと思うが、ラインアウトの精度が良くなかった。ディフェンスは、しっかりできたと思うが、最後のモールディフェンスを取られたっていうことは大きい。あとは、ディシプリンのところでペナルティーをしてしまったこと。自陣深くまで攻め込まれたことが良くなかった。今日で引退だが、後輩に大学日本一を委ねることになった。自分も社会人になって次のステージになるので、ステップアップしたい」

スタンドオフ堀米航平(商2=流経大柏)
「悔しかった。勝ちたかった。もうそれだけ。前半煕さんがアクシデントでいなくなって、自分がBKをしっかり引っ張っていこうと思ってやっていた中で前半はうまくいったが、後半でBKのミスが多くて精度が落ちてしまったので、そこは反省するところ。煕さんがいることで安心感があるが、早くにいなくなったことでみんな不安な気持ちはあったかなと思う。エリアというのを一番意識して今週練習してきたので、エリアをしっかり取ってFWを前で戦わせることができたのはよかったかなと思う。後半はアタックのストラクチャーがサインプレーとかで少し判断ミスとかがあったので、あまりアタックで統一できていない部分があった。大事なところでの反則やハンドリングミスがあったというのは一番痛かったなと思う。負けてしまったが自分はまだあと2年あるので、次につなげなければ意味がないので、しっかりと体休めて切り替えて頑張りたいと思う」

左ウイング紀伊皓太(文4=日川)
「入りの20分、フィジカルファイトで勝つっていうのはチームの毎回の課題だった。その時間帯に3トライ取れたっていうのは、全員がこの試合に懸けていたし、良い入りができたと思う。ディシュプリンのところで、東海大学はいつもよりもプレッシャーが強かった。そこのところでディシュプリンを守るっていうところにスキができたのかなと思う。全員が声を出してリズムを守って東海大とやるつもりだったが、最終的には崩れて逆転されるまでだった。(田村のケガについて)ラグビーは15人でやるスポーツだから、一人が抜けたところでやることは変わらない。変わっちゃいけない。自分は4年生としてBKを引っ張る立場で、熙(田村)がいなくても結果を残したかった。少しは響いたのかなと思う。後半トライを取られたところはペナルティーからだし、ディシュプリンのところはしっかり守ろうと言っていた。それでも東海大のプレッシャーに耐えられなかった。そういうところも我慢して攻撃していこうと話していたが、早くトライを獲ろうという気持ちが出てしまってチームが統一できていなかった。(今年を振り返って)主務をやりながらも試合に出ることができて、やっぱり出れてないみんなの分も体を張らなきゃという気持ちでやっていた。最後結果が欲しかったのが正直な感想。ただ主務をやりながらAチームで出られたっていうのは、他のみんなが支えてくれた証だと思う。これを糧に、また頑張っていきたい」

左センター梶村祐介(政経2=報徳学園)
「勝てば17年ぶりの決勝だった。セカンドステージはポイントを考えていたけど今回は本当に勝つことだけを考えてて、後半自分たちが思うようなアタックができなかったことと反則が多くなってしまったことが今日の敗因。前半は相手のミスボールを取ってトライ取ったりとか、しっかりペナルティーでエリアを取れてたけど、後半はブレークダウンで受け出してから相手のベースラグビーに持っていかれた。エリアは前に取れてたけどペナルティーで自陣入られてって形が続いてたので、ペナルティー減らさないと勝てない。フィジカルでは負けている気はなかったけど、東海が勢い付いたらどんどんフィジカル負けをしだしたので、まずはしっかりエリアを取ってFWを前に出さないといけない。今年の明治の特徴であったFWとBKが一体としたラグビーは前半はすごい良かったと思う。後半はそれがちぐはぐだった。とにかく勝てなかったことはすごい残念。下級生も何人か出ているので、この負けを無駄にせずに、チームはいつ始動するのかはわからないけど来年につなぎたい。(4年生への思い)メンバー外の4年生、特に自分と同じポジションの4年生には申し訳ない。今年1年いい経験させてもらったので、無駄にしないように自分のレベルアップとチームのレベルアップをしていきたい。今日もハンドリングでプレッシャーがかかったときによくなかったので、プレッシャーがかかった時のパス、ラン、キックという全てのスキルを向上させたい。(4年生が抜けて)紀伊さん煕さん、練習中に喋ってくれる先輩たちが居なくなるのはすごい戸惑うけど、そういう立ち位置に僕や秀平さんがなってかないといけない。来年は今年の煕さんのような立ち位置にいられればいい。2年もかなり試合に出ているので、3年と言うよりも4年生ぐらいの気持ちでチームの前に出て発言して今年以上にいいチーム作れたらいい。(この1年間)今年はすごい練習でも試合でも楽しくて、4年生がコミュニケーションを取ってくれたのでやりやすかった。ただ、その4年生が抜けた穴を誰かが埋めないとダメなので、その穴を埋められるようにしていきたい」

フルバック田村熙(営4=国学院栃木)
「自分自身も悔しいですけど、4年生全員に申し訳ない。ケガは抜けたあとに来た。(兄・優選手も4年次の準決勝で負傷退場となり、同じ境遇となったが)ケガはいつ起こるか分からないのでしょうがない。本当に4年生に申し訳ない。4年生がどういうチームにするかというのが非常に大事だと感じた。いい思い出もありますけど、最後に結果にならなかった。それでも、ラグビーでもラグビー以外でも学ぶことが多かった4年間だった」

齊藤剛希(商4=筑紫)
「監督や小村さん、スタッフの方々に優勝という恩返しをできなかったことが一番悔しい。それ以外考えられないです。後半はスタミナが切れたというよりは、相手の圧力に徐々に押されてしまって自分たちのラグビーができなかった。自分たちでパニックになってしまった。熙がいなくなったときは、正直チームとして動揺してしまった部分はあった。それでも自分が入って熙の分までやりきろうと思ったんですけど、結果が出なくて申し訳ない。熙がいなくても、熙を決勝に連れて行こうと声掛けをしていた。雰囲気としては良かったと思うんですけど、結果が出なくて申し訳ない気持ち。高校もそうだったんですけど、こんないい仲間たちと同じ時間を共有できて、この人たちのために優勝したい、もっと長くいたいと思える監督コーチ陣、ラグビー部のみんなだった。応援してくれる人もいて、すごく幸せな4年間だった。最終的には準決勝敗退という形になってしまって申し訳ない。来年の後輩たちがやってくれると思うので、期待したいです」

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