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コンパクトなスイングで鋭い打球を生み出す


東京六大学野球 2016〜春〜  (33)全日本大学選手権前インタビュー 逢澤崚介、渡辺佳明  

 
 粘りの野球で3季ぶり38度目のリーグ制覇を達成した。優勝校では最多タイとなる16試合を戦い、全カードで1敗を喫しての完全優勝は史上初。柳裕也主将(政経4=横浜)を中心にチーム力で勝ち抜いた。全日本大学選手権では35年ぶりの春日本一を懸け、全国の強敵に挑む。

 俊足巧打のプレースタイルが輝いた。逢澤崚介外野手(文2=関西)はオープン戦でスタメンが固定されなかった外野手にいち早く名乗りを挙げ、今季レギュラーに定着。3割2分1厘でチーム2位の打率を残した。逆方向に低く鋭いゴロを放ち、持ち前の足で相手をかき乱す。立大3回戦では先制の適時二塁打を放つなど、この男なしにリーグ制覇は語れない。(この取材は6月4日に行われたものです)

――今季最も印象に残っている試合は
やっぱり優勝決定戦の立教3回戦が一番残っていますね。みんななかなか一本が出ずに、先制点を奪えない中で自分がタイムリーを打って均衡を破ったというか、試合を動かした試合だったので、そういったところで印象に残っています。

――以前、東大2回戦で敗戦したことが転機になったとお話されていました
試合後、チーム全員の前で柳さんが『東大に負けたけど優勝できるチームだ』っていうことをみんなに話しました。そのあとグラウンド整備をしながら、みんなでどこがダメだったかということを一人一人が考えながら取り組んだことで、次の試合からみんなの目つきとかも変わってきたと思います。やっぱりあの試合が優勝に向けた大きなターニングポイントになったと思います。

――ご自身の中ではどういった成長がありましたか
シーズンを通してリーグ戦に出場するっていうのは今季が初めてで、一球の重みとかそういったところも全然分かっていないまま出場したんですけど、守備面でもそうですし、走塁面もバッティングも走攻守すべてですけど、自分の中では大きな経験になりました。

――技術面ではいかがでしょうか
打撃面には一番重点を置いてやってきたんですけど、自分はパワーがないのでミート力を上げる練習であったり、逆方向に強く打つ練習であったり、自分の武器は足だと思っているので、そういう脚力を生かしたバッティングをどうするか常に考えています。今シーズンはほとんどの安打がセンターから逆方向だと思うので、そういった面でいい形になってきたかなと思います。ボールの内側を叩くっていう意味で、常にやっていました。善波監督からは『逆方向に打つイメージはいいんだけど、当ていくな』っていうことを常に言われていたので、自分のスイングをするっていうのを心掛けながら、やっていました。

――下級生として出場する重圧などは感じていましたか
そういうのはなかったです。伸び伸びできましたし、自分が引っ張っていくってくらいの気持ちでやっていたので、全て積極的にできたことがいい結果に結び付いたのかなと思います。

――積極的な気持ちがチーム2位の打率につながっているのでしょうか
やっぱりずっと自分は全体の中でも下位のほうで、ずっと打率が低迷していたんですけど、柳さんとか佐野恵太(内野手・商4=広陵)さんとかに打てないときに相談してもらったりとか。そういう時に『おまえはいろいろ考えすぎているから自分のスイングができていない。何も考えずにもっと積極的に打ったほうがいんじゃないか』っていう一言で、随分と楽になりました。自分の中でも印象的でした。先輩の言葉はだいぶ響きますね。守備面でも自分がセンターで外野の中心でやっているんですけど、両サイドで加勢さん(一心外野手・理工4=札幌一)であったり東原さん(匡志外野手・商3=天理)であったり、そういった選手が声をかけてくれるので、思い切ったシフトを引けたりとか思い切ったプレーができました。

――同期の渡辺佳明内野手(政経2=横浜)の存在は大きいのでは
練習だったりバッティングの班も同じだったり、一緒にいる時間が長いですね。学校に行くときとかも一緒だったり、プライベートでも仲はいいですね。グラウンドに立ったら同じ2年生で試合に出ているので、仲間ですけど一番のライバルとも思っているので。あいつにヒット数と打率だけは負けたくないですね。

――優勝した要因を挙げると
やっぱり柳さんを中心とした守り勝つ野球、粘り強くっていう野球が定着した結果が10勝5敗の完全優勝に結び付いたのではないかと思います。柳さんはオンオフがしっかりしている人なので、やるときにはやるっていう感じでオフのときは面白い方なので自分らも接しやすいです。

――今季、一度だけスタメンを外れました。その試合も転機の一つになったのではないでしょうか
あの試合までで自分は43打数10安打で2割3分3厘だったんですけど、あの試合で外れた早稲田の3回戦からは13打数8安打で、やっぱ外れた悔しさがあったからこそ、自分の闘志に火が付いて結果につながったのかなと思います。

――明大は比較的スタメンが固定されませんが、それはいい緊張感を生み出しますか
いい緊張感もありますし、他の外野手の人たちの頑張りとかそういうのも刺激になるので、自分は規定打席に到達していますけどうかうかしていられないです。後ろからのプレッシャーは常に感じます。

――今季、ご自身を支えたものは何でしょうか
今季のリーグ戦のモチベーションになったのは、東大2回戦でサヨナラ負けしたときのボールをずっと持ったままにして、そのボールを部屋に飾っていました。あの悔しさを忘れないようにっていうのは常に心に置いてありました。そのボールをいつも試合前に見てから試合に行くのがルーティーンでした。

――新人戦では同期の選手たちが出場し、優勝を果たしました
やっぱり刺激になりますし、自分といつも生活している仲のいい人たちがああいった神宮の舞台で活躍していたのでうれしかったですね。

――現在のチームの雰囲気はいかがでしょうか
新人戦でも優勝しましたし、いい雰囲気でできています。

――全日本選手権ではどのようなプレーをしたいですか
走攻守全ての面でチームに貢献できるように、下級生らしく思い切ったプレーでチームを勢い付けられるように頑張りたいです。チームとして日本一っていう目標は新チーム発足時から掲げてきたものなので、トーナメントなので一戦一戦ですけど。もちろん優勝を狙っていきます。

◆逢澤 崚介 あいざわりょうすけ 文2 関西高出 175p・77s 外野手 左投左打

逢澤 今季・通算成績
試合打数安打二塁打三塁打本塁打打点盗塁犠打四死球打率
今季
15
56
18
.321
通算
20
61
20
.328





持ち前の打撃センスで安打を量産した
持ち前の打撃センスで安打を量産した

 その手に確かな手応えと自信が残った。サードのレギュラーを勝ち取り、ほぼ全試合でスタメン出場を果たした渡辺佳明内野手(政経2=横浜)。インサイドアウトに徹底した打撃面での成長はもちろん、今季は相手投手の研究が功を奏し内容ある13安打を放ってみせた。目前に迫った全国の舞台、経験を糧にまだまだ成長してみせる。(この取材は6月4日に行われたものです)

――個人とチームでそれぞれ大きかった試合は何でしたか
個人的には慶應の3試合でした。去年打てなかった加藤投手から6打席立たしてもらって4本ヒットを打てて、その4本の中でも内容がある4本だったので、そこは成長できた3試合だったと思います。チーム全体では、やっぱり東大の負けた試合がなかったら16試合は戦ってこれなかったのかなと思います。(東大2回戦の試合後は)いつもは負けたら練習を多めにやるんですけど、練習をしないで私生活を直して倉庫とかをきれいにしたりしました。そういうところをしっかりやろうという話をして、それをやって次の日に挑みました。

――最上級生がやりやすい環境をつくってくれたのでしょうか
ずっと逢澤と出ていて、やりやすく、楽しく、声をかけてもらって、自分たちからも声をかけれるような雰囲気を作ってくれたので、本当にやりやすかったです。内野を守っていて、一つ一つのプレーに声をかけてもらっていました。

――個人では開幕前の目標が「レギュラーを獲って、規定打席に立つこと」でした
自分的にはサードを1シーズン守れて良かったなと思います。(1番・三塁で3季連続スタメン)最初はそうだったんですけど、その後から徐々に打順が変わっていって最後の方は下位打線だったので、最後まで1番を打てなかったというのは自分で情けなかったです。でもそこで下位打線になってもバッティングを変えないでいけたというの成長でもあったかなと思います。(いきなりバットが折れた)あの日開けて、初スイングで折れたので不吉だな〜とずっと思っていたんですけど、その次にヒットが出たので折れて良かったのかなと(笑)。折れることに関しては自分の中で成長しているということなので、それはいいかなと思います。

――最初の2カードで9安打、波に乗れていた部分は
2カードで9安打打てたことは本当に自分の中でも良かったなと思っています。自分が思っていた以上にいい当たりで9本出て内容も良かったですし、9本以外も本当に内容がいいアウトのなり方だったので、最初の2カードは自分の中で良かったなと思います。(要因は)ボールが長く見れていたというか、前に突っ込まないで強く振れていたというのが最初の2カードでは強かったというのがあります。

――インサイドアウトの意識は徹底していたのでしょうか
そうですね。打てない時もインサイドアウトで打って、外からバットが出なかったのが大きく崩れなかった原因だったので良かったかなと思います。(その中で内角を引っ張ることも課題にしていた)立教戦で田村さんからライト前を1本打てて、課題においていたのが1本打てたので、自分的にも冬の間やってきて良かったなというのもありました。それを続けていこうと思えましたし、あの1本があったから今リーグ戦が終わってあらたな課題ができたというのはあります。

――六大学を代表する投手からヒットを打てたことで自信にもつながった
いいピッチャーがたくさんいる中で、それだけ13本というヒットを打てて自信ついた打席もありましたし、打てなかったピッチャーからは秋打ってやろうという気持ちが湧いています。(一番良かった打席は)何打席もありますけど、やっぱり加藤さんから9回裏にセンター前を打ったのが一番、いい緊張感の中で打球が打てたというのがあります。

――守備面における成長はどう振り返りますか
最初にセカンドを守った東大戦で一つ失策してしまったんですけど、それ以外では守備の面は今回のリーグ戦で本当に成長できたと思います。(昨年と比べて)余裕を持ってプレーできたかなと。打球が飛んできて、去年は少し高いバウンドとかを迷っていたりしたんですけど、今年はすんなり前に出れたりとか自分で打球判断ができていました。

――日頃からの練習で時間をかけてきたことは
今年は本当にバッティングに時間をかけていて。自主練習でも守備は全くやらずに、本当にバッティングのインコースを捌くということをやってきました。リーグ戦でもインコースを何球かファールにしたというのがあったので、そこはやってきて良かったです。(増やした数)振る数を増やして、早く打つ練習とか、連続で上げてもらって切れを出したりとか、本当に全部が全部インコースを捌く練習をしていましたね。それで外角も打てていたので、成果はあったと思います。1日で1箱 70、80球ぐらいあるやつを2、3箱打って、その後に素振りとかをしていて。去年は本当に100振ってなかったぐらいなんですけど、今年は倍は振れていたかと思います。

――準備の面でも変えてきたことはあったのでしょうか
相手のピッチャーを去年はあんまり見ていなくて、今年は結構じっくり見て自分の中で狙い球を絞ったりだとか、カウントで何の球が多いとか、そういうのを自分なりに見てしっかりやってこれたかなと思います。去年見てなかった分、決め球とか全然分かっていなくて試合の中でこれが決め球かぐらいだったんですけど、今年はある程度の決め球を絞ってこれが相手のピッチャーの一番いい球かというのが分かるようになりましたね。ツーストライクに追い込まれてから、その狙い球を張っていて実際にその球がきた部分が多かったので、対応というよりは今回は考えて打てていました。

――同期の逢澤選手の存在も大きかったと思います
普段、逢澤とはあまり試合の話はしないんですけど、前日とかにあのピッチャーどうかなとかの話はするようになったと思います。試合中に2年生同士で2人ともレギュラーを獲らしてもらって、試合中に今の球何だったとかあのピッチャーどうだよとか、そういう情報を交換するのは多くなりました。それでお互い切磋琢磨してこの春やってこれたかなと思います。(練習もやっていた)3戦目になった月曜日は朝早くに2人で起きて、ティーをやってから試合に行っていたので、そこは自分たちで考えてやれていたと思います。優勝した時に2人で抱き合えたことは本当に嬉しかったですね。

――全日本に向けて一番にやるべきことは
リーグ戦振り返っての課題がもう5本ぐらいヒット打てたというのがあったので、もう少しバッティングをこの数日間で見つめ直したいです、全日本では限られている試合の中で自分のバッティングをするのがチームの勝ちにつながると思うので、質の面で自分が納得するまでやっていこうと思います。

――全国の舞台で学んできたいことは
各リーグのいい選手が集まったチームが出てくると思うので、その選手のいいところを自分で見て、吸収していきたいです。(その中で)流し打ちは自信があるので、全日本の選手の中でも負けたくないという気持ちはありますね。(対戦したい相手は)高校の時に対戦した東海大相模の楠というのが富士大にいて、仲が良いんですけど、高校の時は負けているので、富士大と当たるなら楠には勝ちたいなと思います。(六大学でも横浜高の同期2人の活躍は刺激になった)川口と松崎の活躍を見ていて、自分もやらなくちゃいけないというのがありましたし、2人からもアドバイスを貰ったり、自分もアドバイスをしたりとか、本当に3人でリーグ戦期間中も連絡取り合ったりしていました。松崎のホームランとか、川口も同じ守備を主にやっていたので、ずっとリーグ戦期間中は意識していましたね。

――最後に全日本に向けて意気込みをお願いします
リーグ戦で本当に不甲斐ないバッティングをしていた部分があったので、そのもったいないバッティングをしないというのが自分の中での全日本の課題です。チャンスで1本出すというのを目標にやっていきたいなと思います。チームではキャプテンを中心として本当に優勝というのを目標にしているので、また胴上げをしたいと思います。

――ありがとうございました。

◆渡辺佳明 わたなべよしあき 政経2 横浜高出 179cm・70kg 内野手 右投左打


渡辺 今季・通算成績
試合打数安打二塁打三塁打本塁打打点盗塁犠打四死球打率
今季
15
45
13
.289
通算
32
90
21
.233





[星川裕也・土屋あいり]

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