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第476号 ウエイトリフティング部 北出インカレ金

  ウエイトリフティング部  北出 インカレ金

  軽量級王者の誕生だ。北出光茂(政経2=ルネサンス大阪)が全日本学生個人選手権56`級に出場。スナッチ98`、ジャーク128`、トータル226`を挙げ1位となった。同階級での明大の優勝は2003年の野崎悠一郎氏(平16商卒)以来14年ぶり。波瀾(はらん)万丈の中学校、高校時代を送った北出にとって、地元・大阪での快挙は感慨深いものだった。

自己管理◎
 6本の試技全て、自然体を貫いた。スナッチ3本目で自己ベストを1`更新すると、手応えを感じた。「今日はいけるな」。得意のジャークを2本取り、3本目。肩にバーベルを乗せて力をためると一気に振り絞った。成功を示す白いランプが点灯。表彰台に上がると笑みがこぼれた。
 世界ジュニア選手権の出場権が懸かっていた3月の全日本ジュニア選手権はノロウイルスに感染し欠場。その反省を生かし、徹底した自己管理でベストコンディションに整えた。大会2週間前から就寝時間を日付が変わる前に設定。野菜中心の食事を心掛け、中野景介主将(営4=須磨友が丘)から譲り受けたサプリメントも利用し、課題だった減量をスムーズにこなした。昨年の同大会では10位。10月の全日本新人選手権よりもスナッチは5`、ジャークは10`記録を伸ばした。久しぶりに会った大阪の先輩たちを「おまえ強なりすぎちゃう?」と驚かせた。

不良、退学
 人生を立て直した。学校に行かず遊んでばかりいた中学校時代。進路が定まらず、知り合いの紹介で「ウエイトを始めること」を条件に大阪産大高に入学した。しかし高校2年の2月、出席日数が足らず強制退学。親や先生の忠告を聞かなかったがために、打ち込んでいたウエイトを離れることになった。先行きは真っ暗。編入できる高校を一から探し、4月、通信制のルネサンス大阪高に入学した。
 思いがけない話が舞い込む。高校3年の5月、前の高校の時に大会を通じて知り合った松本康貴(政経4=常翔学園)から突然のLINE。「行く所は決まってるか」。現状を話すと「明大はどうか」と聞かれ「行けるなら行きたいです」と答えた。松本が北出の存在を本多達雄監督に教え、北出と母親と3人で面談。そこで一通りの練習を見ると「実力とウエイトに対する情熱がある」(本多監督)と推薦を即決した。インターハイの出場権がなかった北出は「コネで入学したと思われたくない」と8月の国体出場を決意。通信制の授業を朝から晩まで詰め込み卒業に必要な単位を3カ月で取得。6月末から猛練習し、国体53`級で4位入賞した。偶然の出会いと、負けん気の強さ故に切り開いた明大への道だった。

恩返し続く
 当時の苦難が今でも原動力になる。「恩返しをしたい」(北出)今大会の優勝はその一歩目。競技だけでなく学業、寮生活でもその心は忘れない。「最近になってやっと姿勢が変わってきた」(松本)と、ようやく先輩に認められるようになった。やんちゃ坊主の面影はもうない。
 今回の成績から今年7月にネパールで開催予定のアジアユース・ジュニア選手権への出場が濃厚となった。「周囲からの期待は感じるので、しっかりと応えないと」(北出)。表彰台の中央からは、今までよりも広い世界が見えてきた。【星川裕也】


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